厚生労働省は8日、東京電力福島第1原発事故の収束作業に携わり、その後咽頭がんを発症した男性2人について、放射線被ばくによる労災と認定したと発表した。認定は6日付。同事故後の被ばくによるがんの労災認定は8人目で、咽頭がんでは初めて。
 厚労省は有識者検討会で、咽頭がんと皮膚がんの一種「悪性黒色腫」について被ばくとの関係を分析。累積被ばく線量100ミリシーベルト以上などであれば、労災認定する方針をまとめた。
 2人のうち、60代(発症時)の東電職員は1977年から延べ約35年間、原子炉の運転などに従事。事故後はがれき撤去や原子炉への注水作業を行った。累積被ばく線量は約199ミリシーベルトで、うち事故後は約85ミリシーベルトだった。
 40代(同)の協力会社職員は96年以降、延べ約15年間、X線撮影業務などに従事し、事故後は原発構内の放射線量測定業務に当たった。累積被ばく線量は約386ミリシーベルトで、うち事故後は約44ミリシーベルト。労災申請後に死亡した。
 収束作業に関わった人の被ばくによるがんの労災申請は計28件で、今回の2人のほかに白血病3件、甲状腺がん2件、肺がん1件が認められた。11件は不支給が決まり、9件が調査中という。 
〔写真説明〕原子炉建屋上部からがれき撤去作業が進められた東京電力福島第1原発1号機(中央奥)=2018年2月、福島県大熊町

(ニュース提供元:時事通信社)