【ニューデリー時事】アフガニスタンで実権を掌握したイスラム主義組織タリバンの系列メディアは10日、「(暫定)政権の発足式を11日に行う」とツイッターで明らかにした。タリバンが7日に発表した暫定政権の顔触れでは、タリバン幹部が閣僚を独占。半分以上が国連の制裁対象者で、女性は含まれていなかった。
 11日は、旧タリバン政権崩壊の起点となった米同時テロから20年の節目。タリバンには、11日に合わせて発足式を実施することで復権をアピールする意図もあるとみられる。地元民放トロTVなどによると、タリバンは中国やロシアのほか、パキスタン、トルコ、イラン、カタールを就任式に招待した。
 暫定政権では、旧タリバン政権で副首相などを務めたアフンド師が首相代行を、タリバン内の最強硬派を率いるハッカニ氏が治安を担当する内相代行を務めるなどしている。女性だけでなく、先月倒れた親米民主政権の有力者も排除された。
 女性閣僚については、タリバン幹部は9日、トロTVの番組で「必要ない。女性は(ただ)子供を産むべきだ」と主張した。タリバンは先月15日の首都カブール制圧以降、「イスラム法に反しない範囲」で女性の権利を認めると繰り返してきたが、女性の権利が大きく制限を受ける可能性が高まっている。
 タリバンはまた、旧タリバン政権下で極端なイスラム教解釈に基づく統治を進めた勧善懲悪省を復活させた。米欧などは、国際社会の監視の目が届かない中、市民的自由が抑圧されると懸念を深めている。ロイター通信によると、国連アフガン支援団(UNAMA)のライオンズ事務総長特別代表は安保理会合で、現地で国連とともに働くNGO女性職員が「(タリバンに)脅迫を受けている」と指摘した。 

(ニュース提供元:時事通信社)