【ワシントン時事】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は26日、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開いた。会合後の声明で「利上げは間もなく適切となる」と明言。3月の次回会合で事実上のゼロ金利政策を解除する意向を示した。インフレ率が約40年ぶりの高水準に跳ね上がる中、早めの金融引き締めで物価上昇圧力を抑え込む方針だ。
 会合では、国債などの資産購入を通じた量的金融緩和策を3月に終了することを決定。3月15、16両日に開催する次回会合で、2018年12月以来の利上げを実施、新型コロナウイルス危機を受けて導入した異例の金融緩和策の正常化に踏み切る。
 パウエル議長は記者会見でインフレ高進と雇用回復を踏まえれば「高水準な金融政策支援は必要ない」と強調。コロナ変異株「オミクロン株」感染の急拡大は「1~3月期の経済成長を圧迫するが、収束すれば強い成長に戻る」と予想した。
 FRBはまた、大規模な量的緩和により約9兆ドル(約1000兆円)に膨れ上がった総資産の縮小に関し、「利上げプロセス着手後、開始する」と表明した。資産縮小は長期金利を上昇させるとみられる。
 米国では、コロナ危機からの経済再開に伴う需要急増に供給が追い付かない状態が続いている。コロナ感染による人手不足も供給制約に拍車を掛け、物価高が深刻化。消費者物価指数は昨年12月に前年同月比7.0%と、1982年以来の高い伸びを記録した。
 一方で失業率は3.9%とコロナ危機直前の20年2月以来の3%台に改善。賃金も大幅上昇し、物価をさらに押し上げるリスクが浮上する。高インフレの長期化を防ぐため、FRBは金融引き締めにより強い需要を抑え、物価上昇圧力の緩和を目指す。
 会合では、政策金利は年0~0.25%で据え置かれた。決定は全会一致だった。 
〔写真説明〕米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=2020年1月、ワシントン(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)