【イスタンブール時事】ウクライナのメディアによると、首都キーウ(キエフ)で26日早朝、4回の爆発があった。クリチコ市長らの説明では、上層階が破壊された集合住宅で救助作業が行われ、負傷者2人が搬送された。がれきの下に人がいるとの情報もある。英BBC放送によれば、通信アプリ「テレグラム」のプーチン政権支持派のチャンネルは、ロシア軍の爆撃によるものだと主張した。
 現場は市中心部に位置するシェフチェンコ地区。確認されればキーウ中心部への攻撃は極めて異例だ。隣接する地区の市民は取材に対し、空襲警報が鳴り響いたと証言した。
 今月5日早朝にも中心部と川を挟んで対岸の2地区に対し、キーウへの着弾としては4月下旬以来となるミサイル攻撃があった。この際、ロシア国防省は「東欧諸国が供与した戦車などを破壊した」と発表したが、ウクライナ国鉄は南東部ダルニツァ地区の車両修理工場に被害が出たとして、「プロパガンダ」とロシアを非難していた。
 一方、ウクライナ軍のザルジヌイ総司令官は25日、テレグラムで、米国が供与した高機動ロケット砲システム(HIMARS)が既に実戦投入されていると表明。「ウクライナ軍砲兵隊は、ウクライナ領内の敵の軍事標的にうまく打撃を与えた」と強調し、米国の人々に感謝すると述べた。
 HIMARSの最大射程は約80キロで、米欧からこれまでに供与された火砲に比べて射程が長い。ウクライナ軍は東部ドンバス地方の地上戦でロシア軍に対して劣勢を余儀なくされており、欧米諸国の軍事支援加速が今後の戦況の推移を左右することになりそうだ。
 ドンバス地方では、ロシア軍の攻撃が続いていたルガンスク州の要衝セベロドネツクが25日に陥落。ウクライナ側が制圧されたことを認めた後、ロシア国防省も「完全解放」を発表した。
 また、ロシア軍は対岸の都市リシチャンスクでも攻勢を強め、親ロ派武装勢力「ルガンスク共和国」のスポークスマンは25日、テレグラムで「共和国民兵とロシア軍がリシチャンスクに入り、市街戦が発生している」と主張した。 
〔写真説明〕米国の高機動ロケット砲システム(HIMARS)=3月6日、リヤド(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)