記録的大雨で浸水被害などに見舞われた東北と北陸地方の被災地では5日、建物に流れ込んだ泥をかき出すなど住民は後片付けに追われた。
 大雨特別警報が一時発表された新潟県村上市。9月に飲食店をオープンする予定だった川崎拓海さん(42)は、泥で覆われた床を前に肩を落としていた。断水のため泥を流すこともできず、「ここまでひどくなるとは思っておらずショック。開店時期は未定だ」と話した。
 認知症の母親(98)と同居する男性(66)は、断水で風呂やトイレが使えない避難所には行かず自宅2階にとどまったという。1階が120センチほど浸水したが、「何を言ってもしょうがないので頑張るしかない」と前を向いた。
 山形県飯豊町では、二つの河川が氾濫し、住宅の床上浸水が相次いだ。大きく傾いた住宅やひしゃげたシャッターなど豪雨の生々しい爪痕が残る中、車が乾いた泥を巻き上げながら行き交っていた。
 傾いた自宅から衣服や日用品を運び出していた農業伊藤一則さん(66)は「蔵と小屋、林も全部流された」と話した。川沿いの自宅は基礎部分が半分ほど流され、「床上浸水くらいかと思っていたが」とつぶやいた。
 5日午前に猛烈な雨が降り、県が陸上自衛隊に災害派遣要請した福井県南越前町。車2台が流されたという野村覚さん(65)は「外を見たら、水でいっぱいになっていた」と驚いた様子だった。 
〔写真説明〕大雨の影響で、水が流れ込んだ住宅=5日午後、新潟県村上市
〔写真説明〕大雨による河川の氾濫で浸水した住宅の内部=5日午後、山形県飯豊町
〔写真説明〕川の氾濫で敷地がえぐられ傾いた住宅=5日午後、山形県飯豊町
〔写真説明〕大雨の影響で、車が押し流されてきたJR北陸線の線路=5日午後、福井県南越前町

(ニュース提供元:時事通信社)