【ニューヨーク時事】大型ハリケーン「イアン」が米南部フロリダ州に上陸して5日で1週間。CNNテレビによると、同州での死者は3日に100人を超え、ノースカロライナ州でも4人が死亡した。犠牲者は今後も増える恐れがあり、一部では自治体による避難指示の遅れが人的被害の拡大につながったと批判が出ている。
 イアンは9月28日、5段階で2番目に強力な「カテゴリー4」の勢力でフロリダ州南西部リー郡に上陸した。暴風雨と高潮に見舞われた同郡の被害は特に深刻で、多くの建物が損壊し、少なくとも54人が命を落とした。
 リー郡が住民に避難指示を出したのはイアン上陸前日の27日だったが、近隣自治体はその1~2日前には避難を呼び掛けていた。州危機管理局のガスリー局長は3日の記者会見で「彼らはその時持っている情報に基づき最良の決断を下した」と述べ、リー郡の対応を擁護する姿勢を示した。
 リー郡沿岸部では3日、捜索救助隊が「レスキュー」と叫びながら、一軒ずつ住宅の扉をたたいて回り、生存者の確認に当たった。隊員に遭遇して救助された女性はCNNの取材に「ほっとした。(飲み)水が底を突きかけていた」と話した。
 バイデン大統領は9月30日、イアンによる被害が「米国史上最悪規模になる恐れがある」と指摘。5日にフロリダ入りし、被害状況を視察する予定だ。 
〔写真説明〕3日、米南部フロリダ州で、ハリケーンで破壊された家の前にたたずむ男性(AFP時事)
〔写真説明〕3日、米南部フロリダ州で、ハリケーンで寸断された道路(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)