厚生労働省は6日、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会に、生活困窮者自立支援と生活保護の制度見直し案を示し、大筋で了承を得た。自立支援制度では、仕事の継続に欠かせない生活習慣などを整えてもらう「就労準備支援事業」と、債務整理をはじめとしたサポートをする「家計改善支援事業」について、自治体に実施を義務付けるのが柱。新型コロナウイルスの影響で経済的に苦しくなった人に対応する。2023年の法改正を目指す。
 就労準備支援事業は、直ちに仕事に就くのが難しい人を対象に、体験活動を通じてコミュニケーション能力の習得や生活習慣の改善などを促す。家計改善支援事業は、家計簿作成を含め、お金のやりくりを管理できるようサポートする。両事業とも18年の法改正で、福祉事務所を設置する自治体の努力義務となった。しかし、コロナ禍を背景に、全国どこでも必要な支援を受けられるよう義務化する必要があると判断した。
 求職活動中の住まいを保障するための「住居確保給付金」は制度を拡充。「職業訓練受講給付金」との併給を認めるコロナ禍の特例措置は、自立を促進する上で効果があるとして、恒久化を探る。衣食住を提供する「一時生活支援事業(シェルター事業)」や、訪問による見守りなどを行う「地域居住支援事業」は、少なくとも一つの実施を自治体の努力義務とする方向だ。
 このほか生活保護では、受給世帯の高校生が卒業後に就職して独立したり世帯全体で保護が廃止されたりする場合、新生活の準備費用として一時金の支給を検討。大学生の生活保護受給は、一般世帯との公平性を踏まえ、引き続き認めない。また、「無料低額宿泊所」の利用者保護に向け、届け出義務に違反した事業者への罰則の創設を目指す。 
〔写真説明〕厚生労働省などの合同庁舎

(ニュース提供元:時事通信社)