【キーウ、ワシントン時事】ロシア内陸部の空軍基地が相次いでウクライナのドローン攻撃を受け、ロシア内外に衝撃が広がっている。6日にはウクライナに隣接するロシア中部クルスク州の飛行場で燃料タンクがドローンによる攻撃で炎上した。
 英国防省は6日、「ロシアにとって、戦略的に最も重要な防衛の失敗と見なされるだろう」と分析し、軍の責任問題に発展する可能性を指摘した。米シンクタンクの戦争研究所も「ウクライナはロシアの後方地域を攻撃する能力を誇示し、電力などのインフラへの攻撃作戦を混乱に陥れた」との見方を示した。
 5日にはロシア中部サラトフ州のエンゲリス空軍基地がドローンで攻撃され、ウクライナ各地へのミサイル攻撃に使用されるTU95爆撃機2機が損傷した。この基地はウクライナから600キロ以上離れており、重爆撃機が30機以上駐留する戦略的に重要な拠点。また、首都モスクワに近いリャザニ州のディアギレボ空軍基地でも5日、燃料輸送車が爆発して3人が死亡した。
 ウクライナは攻撃を実施したか明言していない。ただ、ウクライナのポドリャク大統領府顧問は「ロシアは、他国の空域に何かを発射すれば、未知の飛行物体が遅かれ早かれ発射地点に戻ってくることを知るべきだ」と関与を示唆した。
 一方、ブリンケン米国務長官は6日、一連のドローン攻撃に関し「米国がウクライナに促したことも、攻撃を可能にさせるようなこともしていない」と強調した。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、ウクライナ東部の最前線近くを訪問。激戦が続くドンバス地方などで前線の兵士を激励した。 
〔写真説明〕6日、ロシアのクルスク州で、ドローン攻撃の後で上がる黒煙=ロシアメディアの映像から(ロイター時事)
〔写真説明〕6日、ウクライナ東部スラビャンスクを訪れ、兵士と写真を撮るゼレンスキー大統領(左)=ウクライナ大統領府提供(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)