2023/01/30
防災・危機管理ニュース
【ロンドン時事】ウクライナ侵攻に加わっているロシア民間軍事会社「ワグネル」が、東部ドネツク州の要衝バフムト近郊の集落を制圧したと主張した。だが、ウクライナ軍はこれを否定し、情報が交錯している。ロシア側が制圧を急ぐバフムトと周辺地域で激戦が続き、詳しい情勢の確認は困難な状況だ。
ロイター通信によると、米国から「国際犯罪組織」に指定されたワグネルは28日、通信アプリ「テレグラム」を通じ、バフムト北方の集落ブラゴダトノエを制圧したと発表した。州全域の制圧を目指すロシア側にとって、集落確保は重要な足掛かりとなる。
これに対し、ウクライナ軍参謀本部は29日の戦況報告で「ブラゴダトノエ周辺で、占領者の攻撃を退けた」と主張。それ以外に州内の13集落でロシア側を撃退したと発表した。現地の情勢に関し、ロシア国防省は論評していない。
東部では連日激しい攻防が繰り広げられ、ロシア側は特にバフムト一帯に集中攻撃を仕掛けているもようだ。ウクライナの地元当局によれば、28日にバフムトと近郊で住民4人が死亡し、17人が負傷。ゼレンスキー大統領は先週末、現地の戦況に関し「極めて深刻だ」と警告を発した。
昨年11月にウクライナ軍がヘルソン州の州都ヘルソンを奪還して以降、それまで大きな戦闘の動きが見られなかった南部でも交戦が激化。ゼレンスキー氏によれば、ヘルソンは29日、ロシア軍の激しい砲撃に一日中さらされ、少なくとも3人が死亡した。一方、南部ザポロジエ州の親ロシア派は、ウクライナ軍が29日に州内の鉄道橋を爆破し、4人が死亡したと主張した。
〔写真説明〕砲撃準備をするウクライナ兵=27日、東部ドネツク州バフムト近郊(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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