「闇バイト」に絡む強盗事件や特殊詐欺事件が相次いだことを受け、政府は17日、犯罪対策閣僚会議を開き、SNS上で実行役を募る手口に対する緊急対策プランを決定した。
 対策として、SNS上の闇バイト情報を迅速に削除するため、人工知能(AI)を活用した効率的な取り締まりを目指す。青少年がアルバイト感覚で犯罪に加担するのを防ぐことを目的とした広報啓発に力を入れるほか、児童生徒や保護者に学校を通して情報発信を行う。
 また、犯罪を容易にするツールの根絶に向けた取り組みも実施する。一連の広域強盗事件では、犯行グループが資産状況などが分かる名簿を悪用していた疑いがある。個人情報を扱う名簿業者が適切な運用を行っているか確認を進め、犯罪グループに名簿を提供する悪質な業者は、あらゆる法令を駆使して取り締まる。
 被害に遭わない環境づくりも進める。宅配事業者を装った強盗を防ぐため、非対面で荷物を受け取る「置き配」の普及を推進。防犯性能の高い窓やドア、防犯カメラ設置への支援も行う。 
〔写真説明〕犯罪対策閣僚会議で発言する岸田文雄首相(左から2人目)=17日午前、首相官邸

(ニュース提供元:時事通信社)