防衛省は22日、情勢が悪化したアフリカ北東部スーダンからの在留邦人退避に備え、航空自衛隊のC2輸送機など2機が、周辺国ジブチに出発したと発表した。邦人を自衛隊車両で空港などに運ぶ「陸上輸送」を想定した機材や人員を積んでいるという。21日午後に愛知県の小牧基地から飛び立ったC130輸送機1機に続く第2陣となる。
 スーダンでは、正規軍と準軍事組織の衝突が激化しており、政府は退避実現に向け、発表された72時間の停戦合意の推移など、現地の情勢を慎重に見極めている。ジブチには自衛隊の海賊対処活動の拠点があり、各国軍も拠点を置いている。
 同省によると、新たに派遣したのは、C2輸送機とKC767空中給油・輸送機それぞれ1機。21日夜から22日未明にかけ、順次出発した。
 3機は早ければ今週中にも到着する見通し。ジブチで待機し、スーダンでの輸送任務が命じられた場合に即応できるよう備える。
 先遣隊として派遣した連絡調整要員5人は既に到着。3機を受け入れる準備とともに、情報収集や各国軍との調整を進めているという。 

(ニュース提供元:時事通信社)