【サンパウロ時事】台湾との外交関係を南米で唯一維持するパラグアイで30日、大統領選の投開票が行われ、与党コロラド党の候補サンティアゴ・ペニャ元財務相(44)が、中国との国交樹立を示唆した野党連合の候補らとの争いを制し、当選した。コロラド党政権が継続し、台湾との関係も従来通り続く見通しとなった。
 任期は5年間で、8月15日に就任する。ペニャ氏は「われわれ全員が求めるパラグアイの設計を始めよう」と勝利を宣言した。
 選管当局によると、開票率99%で、ペニャ氏の得票率は42%。野党連合の候補で中道政党「真正急進自由党(PLRA)」の党首を務めるエフライン・アレグレ元公共事業・通信相(60)は27%だった。大統領選には計13人が出馬した。
 戦後ほとんどの期間で政権を担うコロラド党のペニャ氏は、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた経済の再生に向けて雇用創出などを公約に掲げた。党の強固な組織力を利用し、支持者の票を着実に固める戦略で先行。追い上げるアレグレ氏を振り切った。 
〔写真説明〕30日、アスンシオンで、パラグアイ大統領選での勝利を喜ぶサンティアゴ・ペニャ氏(中央)(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)