2023/05/01
防災・危機管理ニュース
鶏卵価格が高止まりしている。JA全農たまご(東京)によると、4月の1キロ当たり卸値の平均基準値(Mサイズ、東京地区)は、前年同月比139円高の350円と、3カ月連続で上昇。4月としては記録が残る1954年以降の最高値を更新した。主因の高病原性鳥インフルエンザは流行のピークを過ぎたが、安定供給が引き続き大きな課題となっている。
帝国データバンクの調査によると、4月5日時点で、上場する外食大手100社のうち28社が今年に入り卵メニューの提供を取りやめた。鳥インフルが全国的に猛威を振るい、今季の殺処分数は過去最悪の計1771万羽。卵不足が顕在化し、価格高騰に拍車を掛けている。
これに対し、農林水産省は今後の流行を見据えた負担軽減策に乗り出した。殺処分の対象を限定できるよう、採卵鶏農場を複数の鶏舎ごとに区切り、作業者や機材を厳格に分けるなどの衛生管理を定めたマニュアルを整備する。
鳥インフル発生農場には既に約63万羽のひなが新たに導入されており、今後数カ月で産卵が始まる見通しだ。流行を免れたブラジルから加工用として殻付き卵の輸入も始まった。野村哲郎農水相は4月28日の記者会見で「(卵不足は)少しずつ緩和されるのではないか」と指摘。供給不足が解消する兆しもようやく見えつつある。
(ニュース提供元:時事通信社)
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