【ワシントン時事】フィリピンのマルコス大統領は4日、ワシントンでの米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)の会合に出席し、米軍が比国内で使用可能になった4カ所の基地について、台湾有事などを念頭に米側が攻撃拠点として利用する可能性を否定した。
 フィリピンは2014年に締結した「防衛協力強化協定(EDCA)」に基づき、国内5カ所の基地の使用を米軍に容認。今年2月には拠点拡大で合意し、新たに選定した4カ所を4月に公表している。
 米比には南シナ海での権益拡大を図る中国へのけん制が念頭にあるとみられるが、マルコス氏は会合で「米国が他国への攻撃の拠点として利用する可能性を提起したことは一切ない」と説明。拠点拡大は災害対応が目的だと強調し、4月に訪比した中国の秦剛外相にも「中国への攻撃が目的ではない」と伝えたという。 

(ニュース提供元:時事通信社)