【ロンドン時事】アイルランドのデータ保護委員会は22日、インターネット交流サイト(SNS)最大手の米メタ(旧フェイスブック)が利用者の個人情報を不正に取り扱ったとして、同社に12億ユーロ(約1790億円)の制裁金を科すと発表した。欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)に違反すると認定した。
 ロイター通信によると、GDPR違反による制裁金としては過去最高額。これまでの最高額は、EU加盟国のルクセンブルク当局が2021年に米アマゾン・ドット・コムに科した7億4600万ユーロだった。
 GDPRでは、企業が個人情報をEU域外に持ち出すことを原則として禁じている。データ保護委は、メタが欧州の利用者の個人情報を米国に転送したことを問題視。5カ月以内に利用者情報の転送を止める是正措置も命じた。
 これに対しメタは声明で「決定は正当性を欠き、EUと米国の間でデータを転送する他の数多くの企業にとって危険な前例になる」と反発、異議を申し立てる考えを示した。 
〔写真説明〕米メタのロゴマーク(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)