2023/05/23
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】「米国防総省付近で大きな爆発があった」との偽情報が22日、SNSで拡散した。実際には爆発はなかったが、金融市場が乱高下するなどの混乱が一時広がった。「爆発」の画像は人工知能(AI)によって生成されたものとみられ、本物らしい情報や画像を容易に作成できるAI時代のリスクが浮き彫りとなった。
偽情報は22日午前10時ごろ、米ブルームバーグ通信の報道を装って拡散されたのが発端。建物のそばで黒煙が立ち上る画像も同時に投稿された。これを受け、ニューヨーク株式市場が一時急落する場面もあった。
しかし、すぐに地元消防局が「国防総省やその付近では爆発やその他の事案は起きておらず、一般市民への危険もない」とする声明を発表し、騒ぎは収束した。米メディアによると、ロシア国営テレビRTもツイッターでこの偽情報を取り上げたが、後に削除した。
誰がどのような意図で偽情報を流布したかは不明だ。英調査報道機関ベリングキャットは、拡散された画像の一部に不自然な点があるとして、AIによって生成されたものだと指摘した。
〔写真説明〕米国防総省=ワシントン近郊(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)
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