【ベルリン時事】ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州の州都ドニプロ郊外で3日、ロシア軍のミサイルが住宅に着弾し、2歳の女児が死亡、少なくとも20人が負傷した。ウクライナ当局が4日明らかにした。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は3日夜に通信アプリ「テレグラム」で、「2階建ての住宅2棟が攻撃され、がれきの下に人がいる。またしてもロシアがテロ国家であると証明された」と非難した。報道によると、死亡した女児は倒壊した住宅から運び出された。負傷者には6~17歳の子供が含まれ、一部は重傷という。
 空襲が連日続く首都キーウ(キエフ)では4日未明もミサイルやドローンによる攻撃があった。当局者によると、いずれも防空システムにより破壊されたといい、被害の情報は出ていない。
 ウクライナ東部の要衝バフムトは、ロシアが大半を掌握したとされるものの、ウクライナ軍が一部で抗戦を続けているもようだ。ウクライナのシルスキー陸軍司令官は3日、バフムト方面の前線を訪問したと発表。「ロシアは引き続きバフムトで深刻な損害を出している。(ウクライナの)防衛軍は戦闘を続けている」と説明した。
 一方、ロイター通信によると、ロシアの民間軍事会社ワグネル創設者のプリゴジン氏は3日、ワグネルの部隊の99%がバフムトから撤退したと主張した。プリゴジン氏はバフムトの管理をロシア正規軍に引き継ぎ、完全撤退すると宣言していた。 
〔写真説明〕3日、ウクライナ東部ドニプロ郊外のミサイル着弾現場を捜索する救助隊(非常事態庁提供)(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)