盛山正仁文部科学相は25日、中央教育審議会に対し、急速に進む少子化を見据え、大学の再編・統合の促進を含め、高等教育の在り方について諮問した。大学入学者は2040年には10万人以上減少し、定員割れが続出すると予測されている。文科省は「枠を超えた連携、再編・統合の議論は避けられない」としており、中教審は25年3月までに一定の方向性を示す。
 盛山氏は中教審総会の冒頭、「地域における質の高い高等教育へのアクセスを確保するため抜本的な構造改革の在り方について検討をお願いする」と述べた。
 文科省の推計では、現在の定員総数は約63万人だが、40~50年の大学入学者数は50万人前後に減少する。定員が維持された場合、外国人留学生を積極的に受け入れても定員の約8割にとどまる。日本私立学校振興・共済事業団の調査で、定員割れの私立大が今年初めて5割を超え、経営は厳しさを増している。 

(ニュース提供元:時事通信社)