【マラケシュ時事】国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミスト、ピエール・オリビエ・グランシャ氏は10日、世界経済見通し発表に際して記者会見し、景気の先行きリスクは「依然として下振れ」と警戒感を示した。また、イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの軍事衝突の影響については、評価は「時期尚早」との見方を明らかにした。
 グランシャ氏は世界経済のリスクとして、「中国の不動産危機が悪化している」と懸念。また、主要中央銀行の利上げにもかかわらず、金融環境はこれまで緩和気味だったとした上で、「リスク再評価が急激に行われる恐れがある」と語った。市場では、米長期金利の急ピッチの上昇により、ドル高が進んでいる。 

(ニュース提供元:時事通信社)