2023/10/18
防災・危機管理ニュース
パレスチナ自治区ガザで17日、病院が空爆され多数の死傷者が出たことに、イスラム世界をはじめ各国・機関から非難の声が上がっている。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの交戦が続く中、国際社会は民間人保護を訴えていただけに、事態収拾に向けた取り組みは一層複雑化しそうだ。
グテレス国連事務総長は「多数のパレスチナ市民が殺害されたことに恐怖を感じ、これを強く非難する」とX(旧ツイッター)に投稿。「病院と医療関係者は国際人道法で保護されている」と強調した。トゥルク国連人権高等弁務官も「言葉が見つからない。(攻撃されたのは)またしても最も弱い人々だ。これは完全に容認できない」と述べ、「犯罪者」に責任を取らせるべきだと主張した。
AFP通信などによると、トルコのエルドアン大統領はXで、空爆が「最も基本的な人間の価値に対するイスラエルの攻撃」だと投稿。「すべての人間に対し、ガザにおけるこの前例のない残虐行為を止めるための行動を求める」と訴えた。さらに、ヨルダン外務省はイスラエルが「この重大事案に対する責任を負う」と表明した。
また、フランスのマクロン大統領は「病院への攻撃は全く正当化できない。多くのパレスチナ人犠牲者を出した病院攻撃を非難する」と強調。欧州連合(EU)のミシェル大統領も「民間のインフラへの攻撃は国際法違反だ」と批判した。
一方、イスラエルと敵対するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは声明で、攻撃を「大量虐殺」と呼んだ上で、「(攻撃の翌日)18日を、敵に対する『激高の日』としようではないか」と対イスラエル共闘を呼び掛けた。
(ニュース提供元:時事通信社)
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