2023/10/18
防災・危機管理ニュース
【エルサレム時事】爆発が起きたパレスチナ自治区ガザの病院は、イスラエルによる空爆を逃れた住民の避難所にもなっていた。現場にいた住民は、「突然ごう音が鳴り、大きな爆発が起きた。病院は叫び声に包まれた」と証言。中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、医療関係者や難を逃れた人々が、多数の遺体を白い遺体袋や毛布で覆って安置する様子を映し出した。
病院に退避していたハンナさん(56)によれば、爆発時、病院には避難民ら約3000人がおり、病院の庭やロビーなどで寝ていたという。爆発が起きると多くの人が血を流しているのが見え、敷地内に駐車していた車から火が上がった。ハンナさんは「安全を求めて病院に来た人々を虐殺した」と憤った。
現地からの報道では、負傷者が運び込まれた別の病院は病床が足りないため、負傷者が床に横たえられ、治療を受けていた。院内は怒号が飛び交い、混乱の極み。母親とみられる女性の胸でぼうぜんとする子供や、血まみれで意識を失った状態で救助関係者に抱きかかえられ、病院に運び込まれる少年の姿もあった。
ガザの保健省は声明で「(爆発した)病院は傷病者や家を追われた人々を大勢収容していた」と説明。パレスチナ側はイスラエルによる攻撃と主張しており、ロイター通信によると、パレスチナ自治政府のアッバス議長は「おぞましい大虐殺だ。イスラエルは越えてはならない一線を越えた」と憤りをあらわにした。一方、イスラエルは関与を否定し、武装組織「イスラム聖戦」のロケット弾が誤って着弾したと説明している。
〔写真説明〕18日、爆発が起きたパレスチナ自治区ガザの病院で、敷地内に残る焼けた車(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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