国際線がある空港も混雑する10連休を控え、農林水産省は22日、家畜伝染病「アフリカ豚コレラ」の国内感染を阻止するため、成田空港で旅行客の手荷物検査を行う様子を報道陣に公開した。豚肉などの肉製品に含まれるウイルスが国内でまん延すると、養豚産業が大きな打撃を受けるためだ。農水省は同日から肉製品を違法に持ち込んだ人に警告書を出すなど、厳戒態勢を敷いている。
 手荷物受取所では、探知犬が中国やタイから届いたトランクの臭いを嗅いで回り、荷物の前に座り込むことで、持ち込みが禁じられている肉製品の存在を指摘。ソーセージパンなどを詰め込んでいたタイ人男性は「違法だとは知らなかった」と釈明し、廃棄に応じた。
 農水省は、あまり悪質でなければ口頭や文書による注意にとどめているが、持ち込んだ量が多い場合などはこの日から警告書を出し、パスポート番号を登録。商業目的などかなり悪質なケースは警察に通報するか告発する。違反者には3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される。 
 アフリカ豚コレラは昨夏以来、中国やベトナムなどでまん延。日本では既に28点の豚肉製品からウイルスの遺伝子を確認。このうち2点から感染力のある生きたウイルスが見つかっている。(了)

〔写真説明〕アフリカ豚コレラを警戒し、日本に到着した旅客手荷物から感染源の肉製品を探す検疫探知犬=22日午後、成田空港