今回はLANシステム診断サービスの詳しい内容について触れていきます。前回はシャドーITやモバイル端末に対する内部感染のリスクに関して触れました。

■企業内感染の脅威、自分の端末が踏み台に
https://www.risktaisaku.com/articles/-/18827

今回は具体的に内部ネットワーク診断でどのようにサイバーリスクが見えるのかを説明していきます。

感染元・感染端末がどこにあるか?

診断サービスでは脆弱性の有無を見つけることはもちろん大切です。しかし、それと同様、もしくはそれ以上にその脆弱性がどこに存在するのかといった、感染元の特定が大切です。理由はその後のアクションに大きく関係するからです。基幹ネットワークに存在する端末、ゲストネットワークに存在する端末などでトリアージ作業に差が出てきます。

上記はアライドテレシスが提供するLANシステム診断サービスの画面の一部です。このように企業内のネットワークはIPサブネットなどで、部門ごとにセグメントが分けられるケースがあります。この例のように各ネットワークにつながる端末のOSと脆弱性の有無を可視化することにより、管理者はその対応策と対応箇所を決定することが容易になります。

上記の例では、開発部のネットワークに接続されている端末に重大な脆弱性が存在することが判明しました。さらにその開発部の中を詳しく見てみると、Windowsを搭載している3つの端末にその脆弱性が存在していることが分かります。

発見された脆弱性対策について

では、見つかった脆弱性に対してどのような対処をするのか、今回のケースでは、下記の順番で対策を検討します。

(1)開発部ネットワークの分離
(2)開発部サーバーのパッチファイルのアップデート
(3)開発サーバーにアクセスするクライアント端末認証の追加
(4)開発クライアント端末の2要素認証の追加
(5)開発ネットワークに対するゲートウェイの設置

以下、各対策について説明しましょう。

(1)開発部ネットワークの分離
まず対策(5)ができるまで、他の情報ネットワークとの分離を行います。分離されている間は開発フロアにのみこのサーバーへのアクセスが許可されます。
(2)開発部サーバーのパッチファイルのアップデート
今回発見された脆弱性に関するOSおよびアプリケーションのパッチファイルが存在するため、そのファイルを適応させます。
(3)開発サーバーにアクセスするクライアント端末認証の追加
今まで開発サーバーへのアクセスはアカウント認証でした。今回はアクセス許可端末を限定させるため、端末認証を追加します。
(4)開発クライアント端末の2要素認証の追加
次に接続端末ユーザーの成りすましを防止するために2要素認証(指紋)をクライアント端末に追加します。
(5)開発ネットワークに対するゲートウェイの設置
そして最後に他のネットワークからもアクセスできるように、ゲートウェイを設置します。アクセス端末の認証だけでなく、本ネットワークで利用できるアプリケーションのプロトコルなどを限定して、他のネットワークからのハッキングリスクを軽減します。

上記の措置を行ってから、システム評価および脆弱性診断の再診断を行い、他のネットワークへの接続を許可します。このように脆弱性の箇所が分かっていれば、他のインフラの稼働を止めずに部分的な脆弱性修復作業などを行うことが可能です。

LANシステム診断の定期的実行

Web診断サービスと同様にLANシステムの診断も定期的な実行が必要です。理由も同様で、攻撃手段は常に進化しているからです。さらに付け加えるならば、社外サーバーよりも環境の変化が激しいのが企業ネットワーク環境です。

・人員の増加
・利用クライアント端末およびOSのアップデート
・新規ネットワークの追加

上記のように変更要素が多く、接続する端末=脆弱性をチェックするポイントも非常に多くあるからです。月末の棚卸の追加要素として脆弱性診断を追加しておくのが有効的です。

上記はアライドテレシスの診断対象管理画面です。システムの変更、部門メンバーの変更などがあった場合は都度診断をボタン1つで行うことが可能です。

簡単にLANシステム診断!

今までご紹介してきた診断サービスですが、手間がかかる点が問題視されます。そこで簡単に行えるサービスのご紹介です。

上記はアライドテレシスが提供するLANシステム診断サービスの流れです。社内のネットワークを調査するには内部ネットワークに「Scanning装置」をつなげなければなりません。 

本サービスの場合、注文後に送られてきたセキュリティーボックスを社内につなげるだけで、あとはそのセキュリティーボックス内の画面に従って診断パラメーターを設定するだけです。 

LANシステム診断サービスの価格は(1)診断サービス期間(2)診断するIP端末の数で決まります。詳しくは下記の弊社Webサイトをご覧ください。

https://www.allied-telesis.co.jp/support/net.service/index6.html

次回は人と組織に対するサイバーセキュリティ対策に関して触れていきます。

(了)