夏の楽しいテント泊♪(C)ANDO MAKOTO

先日、とある国の独身女性と友人の会話の内容を聞いて・・となりました。その国では、男性があまり働かないから、自国の男性とは結婚したくない。でも、日本語は話せるけど、日本人男性も嫌だ。理由は、日本人は働きすぎるから・・・ですってー!!!

独身の方も、既婚の方も、働きすぎてないですか?家族や恋人との時間をきちんと確保していますか?夏に遊ぶ計画もちゃんと立てていますよね???

まだの方、この際、災害対策もかねて、テント泊デビューいかがでしょう?いや、自分、インドアだからという方、朗報です!

最近のアウトドアテントの進化といったらもう、屋外インドアと言ってもいいほど。ラグジュアリーなテントとか、そのまま住居にしちゃいたいようなテントも登場しています♪

キャンプ場もウォッシュレットが完備されていたり温泉つきがあったり。テントの中にベットがあったり。ペット可だったり。

敷居はとっても低いですから、テントを買わなくても、まず体験ってことも可能ですよ。 

<温泉 キャンプ場>とか<グランピング>のキーワードで探すといっぱいでてくるので、探してみてくださいね♪

熊本地震でもテントの有効性が話題になりました。野口健さんの活動はたくさん報道されていましたね♪
http://www.noguchi-ken.com/M/2016/05/post-855.html

野口さんが愛用しているのはコールマン社のテント。コールマンジャパンの熊本地震への支援もこちらでわかります。
http://www.coleman.co.jp/news/p614652/

モンベル社の南阿蘇店と同社の「アウトドア義援隊」は、関西に本社がある会社なので、阪神・淡路大震災から被災地支援に入っています。東日本大震災でも機敏に動かれていました。
http://about.montbell.jp/release/disp.php?infomation_id=300

スノーピーク社は新潟に本社がある会社なので、中越地震を体験されています。中越地震では、体育館内にテントをはってプライバシーを確保されているケースもありました。東日本大震災や熊本地震でもスノーピークアウトドア隊」としてすばやく動かれています。
https://store.snowpeak.co.jp/sp/information/information_report.html

と、たくさん報道されはしましたが、テントに慣れていない方は、本当に使えるの?と思う方も多いかもしれません。

熊本地震後の西原村の風景。言われなければ被災直後とはわからないテント生活(C)FUKUCHI HIROSHI

写真は、西原村で立て続けに震度7の地震が起こった翌日の風景です。このご家族は、夜中の地震直後は車中泊されて、次の日にテントを張ったとのこと。つらい地震の後だというのに、いつも使っているテントだと、こどもたちも笑顔になれるんですね。言われなければ被災直後とわからないかもしれません。

ふだんから使っていると災害時も役立つテントですが、テント・・と言われて、人それぞれイメージが違うようです。

こどもの頃の林間学校の記憶がこんな方もいます。いわゆる三角テントと言われるテントで、下からは虫が入り放題のもの。キャンプ場に張りっぱなしのテントは汗臭くて、とにかく落ち着いて眠れない、あれがテントのイメージの方。

これについては、ご安心を。今のテント、虫、入らないですから!お手入れすれば臭くないですし。過去のイメージはすべて捨て去っていただいて大丈夫です!

それから、ビーチなどでよく見る紫外線を防ぐUVテント。「運動会の時、学校でテントを張っている人が増えた」と、ちょっと前に話題になっていましたが、テントといえばUVテントと思っている方も多いです。だから、「UVテントをキャンプや災害時使うことできますか?」なんて聞かれることもしばしば。でも、使えないものも多いです。そもそも屋根と支柱の構造だけで、入り口が密閉できないものもあります。

※写真はイメージです

密閉できても、UVテントは、宿泊を想定していない作りのものも。災害時使えるかどうかは、後述のチェック項目をご参考に。「アウトドアテント」と書いてあってもリーズナブルなものは、晴れた日だけを想定しているテントもありますので。

さて、テントに寝たこともない方は、テントってなんだか暑そうだし、寒そうと思う方が多い様です。

大雪の日、車中泊とテント泊どっちを選ぶ?

ここで、いつも講演で行っている質問をしましょう。

「あなたは車に乗っていました。雪がだんだんひどくなってこのまま行くと動けなくなりそうです。排気口まで雪に埋まると一酸化炭素中毒になり死亡しますから車のエンジンは切らなければいけません。ふと車内をみると、テントがあります。さて、あなたはテントで寝ますか?車で寝ますか?」

テントの話題での問題だから、テントが答えだろ・・と推測した方、きっとマークシートテスト得意ですね(笑)。確かに、そうなんですが、テントでも車で寝るにしても、ひとつ絶対に判断しなければいけない事があります。それはなんだか分かりますか?

これは、マークシートが得意なだけでは解けませんよ。(なぜか予備校講師っぽくなっている私・・)

答えは、断熱!

ちらっとでも脳裏をかすめましたか?車かテントか2択するより前に、これを考えていただきたいのです。

車中泊がなぜ寒くなるのか、それは、車が熱しやすく冷めやすい鉄やガラスでできているからです。外が寒いと、熱の伝わり方、伝導、対流、放射(輻射)のうちの伝導によって、外の冷気が伝わってきてしまうのです。

だから、車中泊をする場合には、ガラス窓には、断熱素材をはりつけて、床も断熱で対策をとると、車内で眠ることも可能になります。窓につける銀色のサンシェード。あれも断熱素材なので、冬にも活躍します。断熱なしに車の中でシュラフにくるまっても寒いです。

テントの場合はどうかというと、ガラスや鉄よりも伝導によって冷気を伝えません。そのため、下からの冷気を断熱マット(テント内に敷く)で遮るだけで、テントの中に動かない空気の層を作り出せます。だから雪山で機能するのです。

この動かない空気の層、これが最もすぐれた断熱材なのです。建築用の断熱材もこの動かない空気の層を利用して作られています。2重窓がガラスでも暖かさを保つのは、2つのガラスの間に空気の層を閉じ込めるからです。

常温常圧(20℃、1気圧)では、空気の熱伝導率は、0.0000565で0がいっぱい!いちいち数字を覚えるのも大変なので、熱伝導率は 『気体<液体<固体』と覚えておくと、溺れたら冷えるなあとか、車で寝たらガラスや鉄が固体だから寒くなるとイメージしていただけるのではないかと思います。車で寝たほうが暖かいと勘違いしている人は結構いるのですが、熱伝導のことがイメージできていないと対策もとれなくなってしまいますよ!

そして、この断熱の知恵があれば、テント泊や車中泊が楽になるだけでなく、寒い時期での避難所対策がわかります。

体育館などは、床からの冷気がひどいので、断熱材が必要になります。毛布を何枚敷いても寒いのはあたりまえです。断熱材じゃないから。段ボールを敷いたり、柔道マットを敷いたりすると暖かくなるのは断熱材だから。

段ボールを箱型にしてベットのように並べて寝ると快適なのは、段ボールの中に動かない空気という断熱材をさらに入れていることになるから。エアパッキン、ぷちぷちの商品名で販売されている、空気緩衝材、あれも動かない空気そのものだから、断熱材です。

どこにでもある「ぷちぷち」が断熱材にもなる

避難所で、段ボールを箱にして敷くと暖かいと知っているだけでは、段ボール以外は使えない人になります。アウトドアスキルがあれば、探すのは、断熱材です。断熱素材や、動かない空気層を作ると断熱できるとわかれば、その場にあるもので作り出せる人になれます。例えば、カバンに足をつっこむのは、空気層に入るってことです。

・・・という具合に寒さ対策の断熱がわかれば、夏、テントで快適にすごすためには、その反対を実践すればいいことがわかります。空気をためないことが重要ってことですね!メッシュの風通しのよい素材であれば、虫も入らないし、風を通すので、空気をためません。

車で寝る場合は、春先でも窓を締め切った車内は5分で50度になると言われています。熱伝導率がよすぎますね・・。

だから、車で寝る場合の暑さ対策は、とにかくドアや窓をあけること、ちょっとでも涼しい場所に移動することです。災害の後、近づけるかは、別の判断が必要になるものの、川などの水辺は気化熱によって気温が低く、風が発生していますし、標高が100m高くなれば、0.6度気温が下がるので、高台に行くことで暑さ対策が可能です。もちろん場所を選ぶ知恵はテントの夏対策にも使えます。

こんな風に断熱性と通気性を考えると、体育館って本当に、災害にむいてないなあと思ってしまいますけど・・(涙)。

テントを選ぶ前に知っておきたい「性能」と「収納」

さて、テントは災害時に使えるとイメージしていただけたら、次は、おまちかね(待ってない!?)災害にも使えるテント、いくつか紹介しちゃいます!

が、その前にもうちょっとだけテントを選ぶ際に参考にしてほしいことをあげておきます。

1、生地に求められる性能=耐水性と通風性・耐風性

テントの耐水圧が高ければ雨に強くなります。

耐水圧が、例えば1000mmというのは、生地の上に1cm四方の柱を立て、柱の中に水を入れて1000mmまでの高さに入れた水の水圧に耐えられるというJIS規格の表示です。傘だと概ね250mmです。

だいたいの目安として、嵐 20000mm  大雨10000mm 中雨 2000mm 小雨300mm必要です。テントの場合、メーカーものだと1000mm以上はあります。

でも、耐水性能が高ければ高いほどいいわけではなく、逆に、通気性が悪くなり結露しやすくなります。メーカーもので値段がはるものは、この両立をめざしています。また、用途によって使い分けるのも一般的です。冬山用テントでは、耐水性を高くしますが、夏用キャンプテントは通風性が重視したほうが快適になります。災害用として使うためには、耐水圧、通気性のバランスが重要になります。

ただ、ここもテント選びポイントでもあるのですが、耐水圧が少なくても、テントの上にあるフライシートといわれるものの存在と、フライシートに撥水スプレーをこまめにかけてお手入れすることで、雨に漏れるという心配は少なくなります。耐水性だけがポイントではないという事も知っておいてください。また、床から浸水しないかどうか・・・というテクニックは購入時に聞いておくときっといろいろ教えてもらえると思います!

テントの屋根の上に張るものがフライシート。これによって雨と結露を防ぐ。©FUKUCHI HIROSHI
この写真、実はドラマがあります。福島大学ボランティアセンターのリーダーの学生さんが、東日本大震災時の支援のお礼にと、本震のあった午後には、熊本西原村に駆けつけてくれたそうです。彼らの宿泊のために張られたテントなのです。テントの中では、東日本大震災時の体験と原発災害の経験を語り、被災した家族を励ましてくれたそうです。


耐風性能は、通気性と反対の性能ではあるものの、通風窓をジッパーで閉じることや、なによりペグをしっかり打つことで対策がとれるので、両立が可能です。きちんとテンションをかけて張ったテントは美しいし、風にも強くなります♪

2、利用しやすさ=設営のしやすさ・重さ・コンンパクトな収納

登山でも使うのであれば、軽さが重要になりますが、居住性を重視すると重くなります。また、運び方が車かザックかによっても、選ぶものが変わります。ポップアップテントは、設営が楽ですが、収納は場所をとります。

と、生地の性能と利用のしやすさで、何を重視したいか悩んでもらったら、いよいよテント選びになります。

アウトドアショップでで実際の大きさや高さを試してみて♪

いよいよテント選び♪とにかく楽しむことを忘れずに!

まずは、ファミリータイプのタープ一体ラグジュアリー型。

ラグジュアリータイプともなると、災害時のテント村などで提供されるものより大きいです。

居住性がとってもよい分、お値段も・・・(汗)でも、この大きさで安価なタイプは雨風に耐えられない設計のものもあります。お値段がどの機能に反映されているかわかれば、納得のお買い物になります。

『ランドロック』(スノーピーク)
「見たこともない、大空間。とにかくラグジュアリーなオールインワンシェルターです。」(←メーカーのサイトより引用♪)広々のびのびできるテントです。家族が多い方に人気です。
https://store.snowpeak.co.jp/page/27

『コクーン Ⅱ』(コールマン)
益城町 総合運動公園のテント村に張られていたのとメーカーは同じですが、大きいタイプのものです。テントに寝ているって感覚はこのクラスのものだとなくなってしまいます。高めなので出入りも楽です。
http://ec.coleman.co.jp/item/IS00060N04228.html

さて、次は4〜5人用、6〜7人用テント。一番持っている方が多いのがこのタイプ。ファミリーサイズのこのクラスは、各メーカーが力を入れているので選びがいがあります。これは、ショップに行って、自分で体感していただきたいです。メーカーごとにうちだす特色を見て悩んでいただきたいのです(笑)

高知県越知町が主催の講演をした際、小田保行町長が持ってきて張ってくださった私物のテント。防災訓練の際は軽トラを運転して持ってきてくれるそう♪当日はこどもの遊び場になったり授乳テントと大活躍!

『ワゴントップ』(イワタニプリムス)
テントというと屈んで中に入る形が多かったのですが、これは入り口がとても高くて広いのです。身長のあるご家族におすすめ。
http://www.iwatani-primus.co.jp/products/Nemo/053.html

下記2つは組み合わせると、どんどん居住空間を広げられるタイプ。独身時代に買ったテントをファミリー用として、ずっと使えるよさがあります。過去の買い物が無駄にならないって、ありがたい要素ですし、ふらりとひとりで出かけたくなった時にも対応できます。

『ムーンライトシリーズ』+『アストロドームシリーズ』(モンベル)
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1122516
https://webshop.montbell.jp/goods/list.php?category=201000

『アメニティドームシリーズ』(スノーピーク)
https://store.snowpeak.co.jp/page/2

その他、コンパクトであってほしい方や1人用が使いたいという方は、さらに選択肢は広がります。私も犬と一緒に各地でキャンプした時、1人〜2人用テントを愛用していました。避難所にペットは連れて行けるけど、中には入れないという避難所も多いです。ペットと一緒に避難を考えている方は、テントも検討してみてくださいね。

これは、種類がいっぱいありすぎて、個人のお好みでという感じです。さわって体感して、相性のよいものを選べばいいと思っています。

ちなみに私が単身&犬と一緒の時に愛用していたのが、アライテントの『エアライズ』。女性でも軽く山に持って行けて設営しやすいことを基準に選びました。ただ、山用になると通気性が下がります。

下記ページはもうちょっと進化してかわいい『トレックライズ』のURLです。
http://www.arai-tent.co.jp/lineup/tent/dance.html

その他、1人でこどもを何人もキャンプに連れて行きたいという友人たちが愛用しているタイプはこちらの『ポップアップテント』。投げたら広げられるので、設営が楽です。でも、お手入れするのにはひと手間がかかりますし、コンパクトには収納できないので、場所はとります。それでも、シングルファーザーやマザー、パートナーがキャンプに興味ないという理由で1人対こども複数となるケースでは絶大な支持を得ているように感じています。

『ポップアップテント』(Quechua (ケシュア)
http://www.decathlon.co.jp/ブランド/ケシュア/

さて、みなさんが使いたくなるテント、ありましたでしょうか?

これ以外にも、おしゃれな柄のテントとか、もういまや選び放題ですので、この夏、体験していただければと思います。

災害後に初めてテントを利用した際の失敗はつらいものになりますが、レジャーの場合は、失敗しても笑って修正できる経験を積むことできますから是非、いろいろ失敗していただきたいと思っています。

完璧なテントスキルよりも、テントで失敗を笑いとばしてすごせたこと、その記憶は、災害も含め、いろんな辛いことを乗り越える一番の宝物になるような気がしています。

まずは、楽しむことが目的ですので、完璧なバーベキューも目指さなくてもいいですからね(笑)。せっかくのテントに洗い物とか日常が持ち込まれると、次の年からおっくうになってしまう人もいますから!

夜は、おいしい食事を外食して、朝は災害対応のα米や缶詰使って、テントで泊まることだけを楽しむのもお気楽でおすすめです。

楽しいテント泊のご報告お待ちしています!

(了)