楽しい夏休みももうすぐ終わり。皆さんたくさん遊びましたか?

今年は、ライフジャケットの記事を熱く書いたせいか、水辺でライフジャケットを着用しているSNS写真が多くまわってきた気がしています。みなさんのまわりではいかがですか?

「川の水難事故に、泳ぎのうまいへたは全く関係ない!? 海のアドバイスは川では使えません!」~川遊びのライフジャケットはシートベルトと同じくらい重要~(7月8日掲載記事)

この記事を読んでくださったのがきっかけで、文化放送の朝のラジオ番組『福井謙二 グッモニ』にも出演してきました。こちらのポッドキャストで視聴できます。

キャスターの福井謙二さんの質問の仕方、次の話につなげやすいプロの質問力ってこういうことなのねと感動しました!

「ライフジャケットだけつけていたらいいわけじゃないのですよね」という質問をされたら、次の「場所に気をつけて」、「流されたらホワイトウォーターフローティングポジションを」という話まで誘導されるままに話ができました♪生放送って面白いですね!

さて、今回は、もう水辺では遊ばないという方もいるかもしれませんが、ラジオでも前回の記事でも書けなかった、溺れないための重要グッズ、靴と靴底の話題です。

水辺での靴と靴底??? 地味・・・防災と関係なさそう・・つっこみがありそうですが、知っていると知らないのでは大違いなので息抜きがてらにお読みいただければ嬉しいです!

脱げやすい靴を履いている子は流されやすい!?

データで出ているわけではありません。でも、実際、川遊びの最中、流された子を救助した体験上、脱げやすい靴を履いている子は、流されてくるかもと思って警戒していると予想が的中します。

靴が流されると、どんな流れになっていようが、こどもは慌てて取りに行こうとします。そして流される・・川遊びしている最中に、靴が原因で流されてきた子を何名も救助(というほどでもないけど、キャッチ)してきました。

事故としては、カウントされないヒヤリハット情報です。

(左)ビーチサンダルは海では気持ちがいいけれど・・
(右)クロックスタイプは穴が開いているので、小さい小石が入る可能性がある

だから、脱げない靴を履いてほしいと思っています。ビーチサンダルやギョサン(一体整形の樹脂製ビーチサンダル)は、海では気持ちいいですが、石が多くある川では使わないでください。脱げやすく流されやすいのはもちろん、つま先があいているので、石で爪がはがれる事故も起こっています。

クロックスタイプは、つま先はあいておらず、かかとがあるので、爪は保護され、上記より脱げにくいですが、穴より小さい小石がよく靴の中に入ってきます。そうすると、こどもは、石をとろうとして、靴を脱ぎ、片足立ちになったとたん流されている・・というケースもありました。

ウェットスーツ(ネオプレン)素材のウォーターシューズであれば、爪は保護され、脱げないし、水を含んでも、保温できます。

あんどうさんおススメ!ウェットスーツ素材のウォーターシューズ
通常の靴底はこんな感じ

ネオプレンはPC保護ケースにも使われている身近な素材です。気泡の密度が高いゴムで、熱伝導率が低いので、濡れても体温を奪いません。

PCケースやウェットスーツ、お弁当入れに使われているネオプレン素材

流水は、空気中と比べ2.5倍体温を奪うので、体が冷えないことは、重要です。以前、洪水などから避難する際の長靴について書きましたが、

http://www.risktaisaku.com/articles/-/1855?page=3

こども用長靴など、膝までこない短い長靴を洪水時にはくと、長靴に入った水に足をとられ、流される危険があります。ネオプレン素材のウォーターシューズを持っていれば、体も冷えないのでこども用の避難道具としてもおすすめしています。

川遊び用の靴の靴底には何がおススメ?川でも滑りにくい靴を自分で作っちゃおう!

おすすめシューズがわかったところで、次は靴底です。

沢登りや(川での滝登り)渓流釣りをする人の靴底には、フェルトが貼られています。川やぬめった岩でも滑らなくなるすぐれものです。昔は地下足袋にわらじを履くことで滑らないよう工夫していたんですって。今はフェルトが一般的です。

渓流釣り。昔は地下足袋にわらじを履くことが多かった

川は流れているので、こどももおとなもよく滑ります。滑って流されるだけでなく、滑って後頭部を打つ、いずれもよく聞きます。

釣り具店やアウトドアショップで、専用の靴も販売されています。そちらがあればこころ強いですが、普通のウォーターシューズの底に貼り付けて自作することもできます。フェルトを靴底の形に切って、ボンドで靴底に貼るだけなので、簡単です!

こどもの靴はサイズアウトするので、毎年、いろいろなフェルトやボンドを使って試してきました。みなさんも、川で滑らない快感を味わってみてーと声を大にしていいたいです!滝でも登れちゃうんですよ!すごいですよね!(滝によってはハーネスとロープを使うので、フェルトの威力だけでは太刀打ちできないところももちろん多いですけど)

まず、手芸用フェルトや100円ショップで販売されているものを試してみました。厚みが1mm程度と薄いため、3回使用で破れて靴底がみえてしまいました。

手芸用フェルト 厚さが1mmくらいから

川遊びは1回しか行かないというこども用にはいいかもしれませんが、大人むけには耐久性がないので、毎年使えず、おすすめしません。

他方、値段が1000円近くしますが、1センチ近い厚みがある 釣り具店で売っている張り替えフェルトソール。専用道具だけあって、川での安定感は抜群です。でも、こども用にカットするのは、厚みがあるだけに苦労しました。はさみでは切れず、ナイフが必要です。そして、値段が手芸用に比べ10倍になってしまうのは、サイズアウトするこども用にはイタい。大人用としてはおすすめです。

写真上が沢用シューズ(サワタビ)。下はサワタビに取り付けるフェルトソール。のり付け用ではありませんが、専用のものは厚みが1センチ以上あるので、参考に。沢登りに愛用しています

そこで、探し出したのが、こちら。

靴の中に入れるあったかフェルトインソール!値段は300円前後

冬にホームセンターに行くと販売されていたり、ネットでは夏でも販売されている あったかフェルトインソール。靴の中に入れる保温グッズなのですが、5mm程度の厚みでカットしやすくしかもリーズナブル!3足分入っていると3年使えます。この厚みだとはさみでカットできるので、いまのところ、一番のお気に入りです。

フェルトを選んだら次はボンド選び。

なんでもくっつく最高のものよりも、ポリエチレンはくっつかず、ゴムはくっつくものがおすすめです。ボンドで靴底とフェルトをくっつけたあと、レジ袋(ポリエチレン)にいれて、重石を置きます。その時、ポリエチレンにもくっつく優れものだと、レジ袋もくっついてしまうので(笑)

愛用品はこちら。コニシの透明Gクリア。

ちなみに、東京都庁の中にある本屋さんの文具コーナーに置いていたボンドがこれでした!職員や観光みやげとしても人気?(笑)

透明になって、ポリエチレンにはつきません。

靴底のサイズにあわせカットしたフェルトの全面にしっかりボンドをつけます。靴底とフェルトをくっつけたとき、端がはみでるくらいに、ボンドがついているほうがはずれません。

フェルトと靴底をボンドでくっつけたら、レジ袋(ポリエチレン)などにいれます。このレジ袋は、あとで簡単にはがれます。そして、レジ袋の上から重石をします。

この重石、わたしは梅干し作り用の重石やバーベルを使いますが、車のタイヤの下にふみつけて一晩置いておくという方もいます。とにかく重ければいいので、備蓄水をクーラーバックなどにいれて重石にすることもできます。水、結構おもたいですよね・・。

さて、次のページで実際に作ってみましょう!

あんどう流 川遊び用の滑りにくい靴の作り方

 

1. 用意するもの。
川遊び用のシューズとフェルトソール、接着剤とマジック、ハサミを用意します。ハサミは手芸用やキッチンハサミなど刃が厚くて丈夫なほうが、厚いフェルトも切りやすいです。

下準備として、靴底は洗剤で洗うか、アルコールで拭いて脱脂しておきましょう。新品状態では、製造時に金型から外しやすくするための油が残っていることがあり、接着剤が効きにくいことがあります。

 

2. フェルトの上に靴を置いて、マジックで型をとります。あまり正確でなくても大丈夫。

 


3. マジックの線に合わせてハサミでカット。線の内側ギリギリを切ると、ぴったり合います。

 


4. 靴底にボンドを塗ります。デコボコに合わせて丁寧に。溝を埋める必要はありません。

 


5. フェルトにもボンドを塗ります。最初はフェルトがボンドを吸い込んでしまうので、様子を見ながら、少し多めに。なるべく均一に塗りましょう。左右を間違えないように。カットした段階で、マジックで左右を書いておくと間違えずにすみます。

 

6. フェルトと靴底を接着します。剥がれやすい端の方から丁寧に。最後は床に置いて、履く側から体重をかけて押さえます。写真でわかりやすいように、下だけレジ袋を敷いています。

 

7. 仕上げに重しをして、接着剤が乾くまで放置。丸みのある端の方までうまく着くように、下に座布団を敷いてあります。

 

8.完成!これと同じ靴でこれまで10回以上、川や岩場に入っていますがまだ大丈夫です!

 

厚めのフェルトで、災害時用の靴も

さて、川遊び用に大活躍の靴ですが、厚めのフェルトを持っていると、災害時用の靴つくることもできます。

災害用にと紹介されている新聞紙のスリッパですが、

めざましテレビ「災害時に役立つ新聞紙スリッパ」

靴底が新聞だけだとガラスから足裏を守ることができません。段ボールの芯や新聞を重ねてと紹介されることが多いですが、厚めのフェルトを重ねて芯にするとやや安心です。

とはいえ、新聞紙は紙なので、あまり信頼できないのは言うまでもないですが・・。

本物のスリッパや靴があったとしても、ガラスは踏み抜く危険があるので、このフェルトインソールを手持ちの靴に入れて災害時役立てることもできます。

災害時、とっさに履く靴として、こども用には、ワンサイズ大きめの靴をベットの下などに保存しておくというのも手です。ジャストサイズになったら普通にはけるので、無駄がありません。大きめを準備しておくので、フェルトインソールでサイズ調節も兼ねてガラスの踏み抜き対策に・・と、遊び道具をいろいろ作っていると、災害時も柔軟にいろいろなものから必要なものが作れますね!

まだまだ暑い夏、楽しく遊びながら、結果として防災力UPになっていますように!

(了)