顧客に向き合うサービス
低コストも採用の決め手

生活協同組合ユーコープが運営する宅配サービス「おうちCO-OP」。神奈川、静岡、山梨の3県で45万世帯が利用するこの宅配サービスを支えるのが、株式会社コープデリバリー(神奈川県座間市)だ。ユーコープの宅配センターに送る生鮮食品と加工食品の集荷と仕分けを行っている同社の安否確認システムの導入は、今年2月の大雪の体験が契機となった。

 

今年の2月、山梨県で1mを超える大雪が記録され、あらゆる道路が寸断されたことは記憶に新しい。コープデリバリーのある神奈川県でも近隣の相模原市で過去最高の積雪56cmが確認された。山梨と神奈川を結ぶ中央道が通行止めになり、JRや私鉄の運転見合わせや遅延などで交通が混乱する中、コープデリバリーは送迎バスの便数や停留所を増やして従業員の出勤を支えた。 

雪が降り積もる中、従業員の約7割が神奈川県内にある3カ所のセンターに集まり深夜まで作業を進めた。「なんとしても組合員に商品を届けるという従業員のプロ意識の高さに私も驚いた」と代表取締役社長の花村省吾氏は語る。しかし、従業員の安否と出勤の確認は電話で行われたため、正社員、パート、アルバイトを含めた約950名一人ひとり連絡をとるのにかかった時間は4時間を超えた。届いた商品の仕分けや検品作業をいち早く開始し、迅速に商品を届けるには安否確認システムが必須と、この経験が安否確認システム導入の契機となった。 

数社の安否確認システムを検討し、セキュリティとコストからサイボウズスタートアップスを選び、70人を対象にトライアルを行ったところ、電話でのサポートが丁寧で管理者がシステムに精通していなくともスムーズに導入できるなど、確実な手応えを感じた。トライアル開始から約1カ月後にはじめての訓練を実施すると開始から2時間以内に9割以上の参加者の安否が確認できた。「管理者も含め緊急時にしか使わないシステムですが、当社で中心となる40∼50代の従業員が簡単に利用できた点は大きかった。ユーザーの声をしっかりと反映させたシステムだと感じました」と花村氏は語る。

従業員の個人情報を守るセキュリティはもちろん、災害時のデータバックアップも保証されている。サイボウズの安否確認サービスはクラウドシステムを採用しているため事業所が被害を受けても、海外に分散しているサーバーがダメージを受けることはなく、システム管理者がどこにいても操作できる。同じような価格帯にみえた他社製品も、自動送信のオプションを追加するとランニングコストが大幅に上がるなど検討課題が多かった。 

サイボウズの安否確認サービスは初期費用や解約費用は一切かからず、スタンダードプランは50ユーザーまでは月々6800円。自動一斉送信機能を備えたプレミアプランなら月々8800円だ。 

今後は年4回の訓練を進める一方、災害に限らず緊急連絡や地域設定を活用した運用法も検討しているという。要望していた家族の安否確認サービスもバージョンアップで追加できるようになった。「ユーザーの声を取り入れてくれる。サポートも含めしっかりと顧客に向き合ってくれる会社です」と花村氏の満足度は高い。