2016/02/24
防災・危機管理ニュース
内閣官房国土強靭化推進室が呼びかけた「ナショナル・レジリエンス・コミュニティ(仮称)」のキックオフミーティングが2月20日、都内で開催された。NPO法人をはじめとして、行政、企業、メディアなどセクターを超えた有志約30人が参加し、ともに未来の「レジリエンス・コミュニティ」構築に向けて語り合った。

コミュニティの提案者の1人である内閣官房国土強靭化推進室参事官補佐の島田智康氏は「もっと国土強靱化、防災・減災、更には平時の様々な活動がフラットにつながり、広がるような場があってもよいのではないか?との思いから、既に活動されている人たちと一緒に、未来志向の対話型ワークショップを開催した」と話す。
ミーティングではまず当日の問いかけの方向性を確認したのち、フィッシュボウルと呼ばれる形式で「プロジェクトを通じてどんなことを大切にしていきたいか」について話し合った。参加者からは、「防災に携わる人のつながりが弱いのでは」「防災という言葉は不要にならなければいけない。大事なのは生き抜く力」などの声が上がった。

その後は新しいをビジョンを描くために日ごろから同じ課題や目的意識をもつ者同士がグループとなり、「2026年に達成したい未来」を考える「未来新聞づくり」が開催された。「2026年には子どもリーダーが防災に大活躍する」「防災という言葉が広辞苑から消える」「知恵の輪で普段からつながり、災害時には助かる」など、グループごとにそれぞれの思いをプロトタイプとして形にした。ミーティングは全て「グラフィックレコーディング」という記録手法を活用し、文章と絵を交えて模造紙に記録。国土強靭化推進室のフェイスブックページなどで見ることができる。
島田氏は「今後の活動は未知数だが、このコミュニティが立ち上がることでセクターを超えた有志が集まり、レジリエンスの大切さをともに国内に広めていければ」とコミュニティの今後に期待を寄せている。

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/14
-
走行データの活用で社用車をより安全に効率よく
スマートドライブは、自動車のセンサーやカメラのデータを収集・分析するオープンなプラットフォームを提供。移動の効率と安全の向上に資するサービスとして導入実績を伸ばしています。目指すのは移動の「負」がなくなる社会。代表取締役の北川烈氏に、事業概要と今後の展開を聞きました。
2025/10/14
-
-
-
-
トヨタ流「災害対応の要諦」いつ、どこに、どのくらいの量を届ける―原単位の考え方が災害時に求められる
被災地での初動支援や現場での調整、そして事業継続――。トヨタ自動車シニアフェローの朝倉正司氏は、1995年の阪神・淡路大震災から、2007年の新潟県中越沖地震、2011年のタイ洪水、2016年熊本地震、2024年能登半島地震など、国内外の数々の災害現場において、その復旧活動を牽引してきた。常に心掛けてきたのはどのようなことか、課題になったことは何か、来る大規模な災害にどう備えればいいのか、朝倉氏に聞いた。
2025/10/13
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/10/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方