2019/03/07
講演録
防災訓練については、年に1回、総合防災訓練を様々なテーマを決めて行うほか、安否確認システムを使用した訓練も3カ月に1回、夜間訓練も行ってきました。
発災後の生産復旧では、大きな製造設備がありますので、富士フイルムの本体から支援に来てもらいました。最大200名超になった時もありましたので、富士フイルム本体の方で、車で1時間ほど離れた温泉地の宿泊施設を借り切り、バスで往復しました。また、本体からの支援ではプッシュ型のバックアップが非常に多く実践されました。
そうしたマンパワーの確保とともに、早期の災害復旧で重要なことは、そこで働く従業員の復旧支援です。私どもの社員は7割近くが避難所暮らし、もしくは車中泊で、家族を守るのが精一杯でした。そこで、安否確認システムのメールメッセージ機能で、社長から従業員に対して思いを発信し、従業員からの理解を求めるとともに、支援物資の提供など様々な対応をしました。みんなが苦しい思いをしながら、自分たちでこの会社を復旧させようという「オーナーシップ」を示してくれたことには本当に感謝しています。おかげさまで、地震後37日で全8ラインが稼働復旧しました。
被災後の取り組みとしては、避難して工場外にいる時に、建物内で何が起きているかを把握するため、防災盤を外の警備室にも作るとともに、自衛消防隊員には、年1回任命式を行い防災への動機づけをしています。また、家庭の防災が一番大事ですので力を入れています。
(了)
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