2019/05/21
本気で実践する災害食
カイロを持っていればよかった
東日本大震災(2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0の巨大地震)
その時刻、彼は東京文京区東大構内にいたそうです。その後、千駄ヶ谷の自宅まで8キロの距離を歩いて自宅に帰ることになります。午後3時から歩き始めて自宅に着いたのは6時、3時間歩き続けたとのこと。
東京にお住まいの方は、東日本大震災で川崎や横浜まで歩いて帰ったとか、都内でも20キロぐらい歩いた人は多数いるとは聞いていましたが、なかなかご高齢での8キロは楽ではないはずです。では、会話の内容を再現しましょう。
Q. 道はどうでしたか?
「全く自由に歩けなかった。人が多くて信号も目の前で2回も変わるまで待ちました。それに、腹が減りましたね。コンビニでおにぎりを買おうとしましたが売り切れていてなかったです。サンドイッチもなかったですが、飲み物はありました。「おーいお茶」を買って飲みました(笑)。
スナック菓子はありました。それを買って食べましたね……」
Q. 一番困ったのは何ですか?
「寒いことと、足が痛いことでした。カイロがなかった。いつもカイロを持っているんですが、この時は、中央線で7~8分のところということで、油断していました」
Q. 飲食店は開いていましたか? そこでひと休みしようとは思わなかったのですか?
「思わなかったですね。とにかく早く帰りたかった。家が被害を受けているかもしれないという思いです。携帯電話がつながらなかったし、何の情報もないし……。
道がとにかく混んでいた。人は多いし、車も渋滞していた……」。
Q. 今は何か持ち歩いていますか?
「今は、これですよ」(笑)
いただいた名刺にはJ女子大名誉教授と書かれていました。お話いただき、ありがとうございました。
次は東日本大震災から7年経った大阪での帰宅困難者の話です。
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