東日本大震災とタイ洪水が同年に

当社は昨年、60周年を迎えました。連結子会社も含め従業員は世界で約2万2000人。国内で4000人の従業員を抱えています。

それでは弊社のマネジメントの現状についてお話してまいります。2011年の東日本大震災の際、私たちの宮城の拠点は震度6弱に見舞われました。私たちのBCPでは災害から3日で復旧、5日で納品を目標にしておりましたが、地域一帯にインフラ、中でも電気にダメージが大きく、取引先も津波や原発事故でいろいろ被害を被っていました。1社の津波対応において、私共も復旧を支援した経緯がございます。その当時、計画を模造紙で作りまして、そこに手書きで実績内容を書き入れていくという流れでした。今も部署の壁に貼ってありますが、毎年訓練のときにも、この様な手書きのものを準備しています。停電になると電子ツールは使えないので、このようなアナログな道具をあえて使っています。

この年度は震災の後始末も済まない内に、タイのアユタヤで洪水被害が起きました。2011年9月30日に、現地災害情報が専用メールアドレスから発信されました。その後、日々水害がひどくなり工業団地にも入ることができないない所が出てきました。地震であれば、震度5強で管理職、6弱で全員が自動で集まる本部体制を作っていたのですが、水害はあっという間に影響が広がり、時間ばかりが過ぎてしまいました。結果的には9日たって、やっと災害対策本部もできました。後手後手に回ってしまったことが、一番の大きな反省です。