【エルサレム、ワシントン時事】イスラエルのネタニヤフ首相は25日、テレビ演説し、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの衝突を巡り、「われわれは(ガザへの)地上侵攻を準備している」と語った。詳細は明かさないとしたが、戦時内閣で開始時期を決定すると説明した。
 ハマスとの戦闘に関し、「軍事・統治能力を破壊してハマスを排除し、人質の帰還に向けて全力を尽くすこと」が目的だと語った。その上で「われわれは既に多くのテロリストを殺害したが、これは始まりにすぎない」と強調。どこにいてもハマス戦闘員を標的にするとして、ガザ住民には南部への退避を促した。
 ハマスの攻撃を防げなかったことについて、ネタニヤフ氏は「戦後に私を含めて、皆が答えを出さなければならない」と語った。
 一方、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は25日、米政府が中東に駐留する米軍を守るために迎撃ミサイルを配備するまで、イスラエルにガザへの地上侵攻を延期するよう要請し、イスラエルもこれに同意したと報じた。中東の米軍基地には武装組織からの攻撃が相次いでいる。 
〔写真説明〕25日、イスラエル軍の空爆を受けたパレスチナ自治区ガザ北部ガザ市(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)