他人名義のスマートフォンのSIMカードを乗っ取るため、運転免許証を偽造したとして、警視庁と北海道、宮城、兵庫、福岡など16都道府県警の合同捜査本部は11日までに、有印公文書偽造容疑で、長崎県長与町岡郷の会社員豊島祐志(31)、妻でパートの里恵(31)両容疑者を逮捕した。いずれも容疑を認めているという。
 両容疑者は「闇バイト」で詐欺グループに参加。同庁サイバー犯罪対策課は、グループが2021~23年、「SIMスワップ」と呼ばれるこの手口で計約4億5000万円超の不正送金に関わったとみて調べる。
 同課によると、グループは銀行を装った「フィッシングメール」などで入手した他人の個人情報を基に、免許証を偽造。「携帯電話をなくした」と言って偽造免許を提示し、携帯電話販売店にSIMカードを再発行させていた。
 不正入手したSIMカードで他人名義のインターネット口座にアクセスし、資金をグループが管理する口座に無断送金するなどしていた。 
〔写真説明〕「SIMスワップ」で使われた偽造免許証や家庭用プリンターなど=11日、東京都渋谷区の警視庁原宿署

(ニュース提供元:時事通信社)