2024/03/21
防災・危機管理ニュース
約3時間にわたる説諭や20回を超す報告やり直し要求など、過剰な指導で部下に精神的苦痛を与えたとして、航空自衛隊は21日、50代の男性空将のパワハラを認定し、停職4日の懲戒処分とした。「将」は自衛隊の最高位の階級で、空将のハラスメント処分は初。
空自によると、空将は昨年8~12月、部下3人に具体性のない長時間の指導を繰り返し、苦痛を与えた。指導は1回当たり1~3時間に及ぶこともあり、長時間立たせたままだったり、同じ事案で20回以上の書類提出や報告のやり直しを求めたりした。「プロセスは適切か」などと問題点を明確にしない抽象的な指導で重圧をかけたという。
今年1月下旬、空自に被害申告があった。空将は「具体的事項を示さずに指導するのが最も効率的と考えた。パワハラの認識はなかった」と話したという。
空自は、空将に暴力や暴言の事実はなく、休職や精神疾患を負った隊員もいないことから停職相当と判断した。
元陸上自衛官五ノ井里奈さんの性被害告発を機に防衛省全体で特別防衛監察や再発防止に取り組む中で起きた事案で、空自トップの内倉浩昭空幕長は21日の記者会見で「対策が徹底できず重く受け止める」と述べた。発覚から約2カ月の異例のスピード処分になった理由は明言せず「必要な調査はした」と話した。
防衛省関係者によると、空将は阿部睦晴補給本部長という。28日付の退官が発表されている。
〔写真説明〕防衛省=東京都新宿区
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
家庭の防災は企業BCPとつながっている
昨今は社員の自主防災力向上に努めている企業も多いでしょう。この時期は災害時のルール周知に余念がないと思いますが、ポイントとして提案したいのが、家庭の防災と企業BCP のつながりをしっかり伝えること。「家庭と会社は別」と考えがちですが、家庭の防災力を上げないと企業の事業継続力も上がりません。メッセージを出すよいタイミングです。
2024/05/02
-
-
企業不正の実態と不正防止対策
本勉強会では、企業不正の実態と不正防止対策について解説していただきました。2024年4月23日開催。
2024/05/01
-
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月23日配信アーカイブ】
【4月23日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:南海トラフ地震臨時情報を想定した訓練手法
2024/04/23
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方