石川県は30日、能登半島地震の復旧・復興活動の本格化に向け、支援者の仮設宿泊所としてカプセル型など41室を能登空港(輪島市)に整備し、報道陣に公開した。31日に運用を始める。県は6月末までにさらに約250室を増設する方針。
 仮設宿泊所は空港の多目的用地に整備され、カプセル型29室、コンテナ型は1人部屋11室と4人部屋1室。1日当たりの利用料金は4500~6500円(税別)で、能登半島広域観光協会が運営を担う。
 空港に隣接する日本航空学園の学生寮225室も活用。30日から運用され、輪島や珠洲など奥能登4市町に派遣された自治体職員が入居を始めた。
 県によると、被災自治体や被災者の支援などに従事する人が約4000人いるほか、上下水道などインフラ復旧に当たる事業者を含めれば計約8000人に上る。大きな被害を免れた旅館やホテルは一部営業を始めているが、多くは遠方の金沢市内や周辺の市町から長時間かけて往復しており、宿泊拠点の確保が課題となっていた。
 県復興生活再建支援チームの斉藤淳さんは「支援者の移動時間短縮と宿泊環境の改善を図ることで、奥能登の早期復興が期待できる」と話した。 
〔写真説明〕報道公開された復興支援者向けの仮設宿泊所=30日午後、石川県輪島市の能登空港

(ニュース提供元:時事通信社)