【モスクワ・ロイター時事】ロシアのウラル山脈から隣国カザフスタンのカスピ海に注ぐウラル川流域で記録的な洪水が発生している。ロシアの地元当局によると、7日までに6100人以上が避難し、少なくとも1万戸が浸水した。

 ウラル山脈の南に位置するオレンブルク州の都市オルスクでは5日、雪解け水によってウラル川の水位が急に上がり、ダムが決壊。タス通信によると、9人が病院で治療中だが、命に別条はない。他にも複数の川で氾濫が起き、周辺都市で避難勧告が出ている。 

 オレンブルク州の知事は、全長2400キロのウラル川流域の全体で洪水が発生したと指摘し、この地域の洪水としては観測史上最悪だと明らかにした。報道によれば、水が引くのは20日以降になると州当局は予想している。

 プーチン大統領は被災地域の知事と電話で会談し、クレンコフ非常事態相に現地に向かうよう指示。カザフのトカエフ大統領は6日、過去80年間で最も大規模な自然災害だとの見方を示した。(了)

(ニュース提供元:時事通信社 2024/04/08-14:22)

7日、ロシア中部オレンブルク州オルスクで、ボートで避難する住民=非常事態省提供の映像より(EPA時事)
7日、ロシア中部オレンブルク州オルスクの冠水した道路=非常事態省提供の映像より(EPA時事)

 

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