環境省は11日、2023年度にクマによってけがや死亡するなど被害を受けた人が219人に上り、このうち死者数は6人だったことを明らかにした。いずれも、統計のある06年度以降で過去最多だった。
 人身被害の発生件数も198件と最多で、7割以上が東北地方に集中。秋田県が62件で最も多く、人の生活圏での被害が目立った。餌となるブナの不作が影響したとみられ、9月以降に大きく増加した。
 環境省は4月中に、ツキノワグマとヒグマの2種を、国の交付金を用いて捕獲できる「指定管理鳥獣」に指定する方針。同省は対策強化に向け、都道府県による個体数や被害状況の調査などを支援する。 
〔写真説明〕「指定管理鳥獣」に追加されるツキノワグマ(環境省提供)

(ニュース提供元:時事通信社)