【シリコンバレー時事】米グーグルは14日、カリフォルニア州で開いた開発者会議で、人間並みの速さで応答する生成AI(人工知能)を開発していると発表した。「チャットGPT」を手掛ける米オープンAIもこうした技術を披露したばかり。課題だった「応答待ち」が解消に向かえば、スマートフォンやロボットなどでの活用の幅が大きく広がる可能性がある。
 2022年のチャットGPT公開以来、AIの基盤モデルを開発する企業は複雑な問題への回答能力を向上させてきた。パソコンやスマホで指示を入力すると、数秒から数十秒で数百ページを超える資料を要約し、メールも下書きしてくれる。
 ただAIが仕事や生活のアシスタントになるには、この数秒を短縮する必要がある。人間同士の対話の応答速度は300ミリ秒(1ミリ秒は1000分の1秒)程度との研究がある。質問と回答を繰り返す場合、遅延は利便性を低下させる恐れがある。 
〔写真説明〕グーグルの開発者会議で生成AI(人工知能)の基盤モデル「ジェミニ」の軽量版「1.5フラッシュ」について説明する担当部門トップ=14日、米カリフォルニア州マウンテンビュー

(ニュース提供元:時事通信社)