2019/12/27
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
親しみやすさがプラスに
高松市はどうしてこういうハザードマップを作ろうと思ったのか知りたくて、危機管理課にお聞きしました。「たかまつ防災マップは、南海東南海地震等の大規模災害が発生した際に、住民の的確な避難行動につながるよう、平成26年度(2014年度)に作成されたものです。高齢者はもちろん、若者等にも興味を持ってもらう必要があることから学生にも御協力いただき、少しでも防災を身近かに感じられるよう取り組んだ結果、現在の形にとなりました」というお話でした。
監修された香川大学 創造工学部防災・危機管理コース教授 長谷川修一先生にもお話をうかがうことができました♪ 長谷川先生によると、「高松市の防災マップは、愛媛県松山市に本社がある印刷会社のセキ(株)が受注して作成されたため、防災マップの専門業でなかったため、親しみやすい視点が加わったように思います。専門家から見ると、防災マップに物足りなさを感じておりますが、まずは防災マップに関心を持ってもらおうことが大事だと、提案を受けて協力しました」とのことです。
ただ、残念なこともあったようです。
「各家庭に配布後、防災マップが大量に資源ごみに出されたようなので、中身を見ないで処分する人が多いのが残念です」。
全国的にもめずらしいマップだったにも関わらず捨てられちゃったのですね。残念です。
このマップを通じて、住民に考えてほしいことを長谷川先生にお聞きしたところ
「自分が災害に会う可能性があることを知ってもらいたいと思います。また、なぜハザードマップで危険と表示されているのか、危険の表示がないのはなぜかを考えてもらいたいと思います。ハザードが表示されていないのは、調査されていないため、ハザードマップがまだ作成されていないためだけかもしれないので、ぜひ市町村の担当者や専門家を呼んで解説してもらい、さらには防災マップを使ってまち歩きをしたり、避難訓練をしてほしいと思います」
と教えていただきました。
ここ、私も強調したいところです。
赤いところは現在わかっている想定の数字でそうなっているだけで、白は安全という意味ではないですからねー。想定を超えたり、想定されてないケースだと白も危険な場所になるのです。
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年5月14日配信アーカイブ】
【5月14日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:行動指針の意義
2024/05/14
-
-
情報セキュリティーは個人のリスク目線では通用しない
学生時代からパソコンを使いこなしてきた人が新入社員に多くいる昨今ですが、当然、個人と会社ではセキュリティーの重心が違います。また、人事異動で新たに着任した社員も、業務が変われば情報資産との関わり方が変わり、以前と同じ意識でのぞめばよいとは限りません。新年度にあたり、情報セキュリティーのルールは特に徹底したいところです。
2024/05/10
-
-
サイバーインシデント対応の基本知識と準備
本勉強会では、一般的な情報セキュリティインシデントとサイバーインシデントの違いや、その初動対応について事前に準備すべきことと合わせて、自社で手軽に訓練・演習を実施するためのポイントを解説します。2024年5月8日開催。
2024/05/09
-
-
炎上の原因はSNS上の振る舞いのみにあらず
新年度から仲間に加わった新入社員は「デジタルネイティブ」と呼ばれ、友人とSNS で交流するのがあたり前の世代です。が、学生時代と違い、社会人になれば取り巻く環境が変わり、自身の立場も変わる。うかつな投稿が「炎上」につながるケースは少なくありません。新人研修のテーマにSNSリスクを組み込むなどして教育を徹底したいところです。
2024/05/08
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年5月7日配信アーカイブ】
【5月7日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:令和5年度企業の事業継続及び防災に関する実態調査
2024/05/07
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方