地震が発生した時に建物や橋梁の支柱など構造物に直接かかる振動を計測し、遠隔地から被害状況を正確に把握できる。

オムロン ソーシアルソリューションズは、地震が発生した時に建物や橋梁の支柱など構造物に直接かかる振動を計測し、遠隔地から被害状況を正確に把握できるネットワーク対応センサー「3軸加速度計」を6日から販売開始した。同社独自の技術を用いた加速度センサーとデータ処理機能、ネットワーク通信機能をコンパクトに一体化したもの。従来の加速度計より地震動計測システムを従来より安価に構築できる。価格は3軸加速度計を3個、パソコンソフトなどを含めたシステム全体で約500万円。

センサーは構造物の地盤や支柱といった様々な場所に設置ができ、電源ケーブルも不要。防水性が高く屋外でも使用できる。通信装置にオプションのバッテリーを搭載すると、停電時にも計測を続けることが可能だ。サーバーとの通信が途絶えた時はセンサー本体に内蔵したSDカードにデータを保存し、通信復旧時に計測データを送信する。

同社は「地震によって構造物に作用する振動を計測するには、高価な加速度計を組み合わせたシステムの構築が必要。複数箇所への取り付けは容易ではなく、適切な補強や整備すべき箇所の特定は進んでいなかった。地震の被害状況を把握し初動の対応を早くすることで、被害の最小化と早期復旧ができる」としている。

■ニュースリリースはこちら
http://www.omron.co.jp/press/2017/03/c0303.html
 

(了)