2017/07/24
防災・危機管理ニュース
内閣府を中心とした中央防災会議は21日、「南海トラフ沿いの大規模地震の予測可能性に関する調査部会」の第4回会合を開催。報告書のとりまとめを行った。発生時期や場所・規模を特定する確度の高い予測はできないと結論。前兆のある4つのケースを防災対応を検討すべきとし、最初の現象後の大規模地震の発生確率に触れるにとどめた。
報告書では現時点での確度の高い予測はできないことを明記。そのうえで1.南海トラフの東側だけでM(マグニチュード)8クラスの大規模地震が発生2.大規模地震よりは一回り小さいM7クラスの地震が発生3.2011年の東日本大震災に先行して観測された現象と同様の現象が多種目で観測された場合4.東海地震の判定基準とされるようなプレート境界面でのすべりが観測された場合―の4ケースを想定し評価を行った。
西側で大規模地震が起こる可能性がケース1は東側の地震から3日以内に10%程度、4~7日以内に2%程度、ケース2では7日以内に2%程度と想定。ケース3では短期的に大規模地震の発生につながると直ちに判断できない、ケース4では地震発生の可能性は高まっているが、大規模地震の発生可能性を定量的に評価はできないとの結論にとどめた。どのケースも現時点で科学的に確立した手法ではないとしている。
また報告書の終わりに「科学的知見の現状について、過度の期待や誤解がないよう、社会との間で共有することが不可欠である」とさらに記載した。
(了)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
家庭の防災は企業BCPとつながっている
昨今は社員の自主防災力向上に努めている企業も多いでしょう。この時期は災害時のルール周知に余念がないと思いますが、ポイントとして提案したいのが、家庭の防災と企業BCP のつながりをしっかり伝えること。「家庭と会社は別」と考えがちですが、家庭の防災力を上げないと企業の事業継続力も上がりません。メッセージを出すよいタイミングです。
2024/05/02
-
-
企業不正の実態と不正防止対策
本勉強会では、企業不正の実態と不正防止対策について解説していただきました。2024年4月23日開催。
2024/05/01
-
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月23日配信アーカイブ】
【4月23日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:南海トラフ地震臨時情報を想定した訓練手法
2024/04/23
-
-
-
2023年防災・BCP・リスクマネジメント事例集【永久保存版】
リスク対策.comは、PDF媒体「月刊BCPリーダーズ」2023年1月号~12月号に掲載した企業事例記事を抜粋し、テーマ別にまとめました。合計16社の取り組みを読むことができます。さまざまな業種・規模の企業事例は、防災・BCP、リスクマネジメントの実践イメージをつかむうえで有効。自社の学びや振り返り、改善にお役立てください。
2024/04/22
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方