非常用電源車(奥)は停電対策の大きな武器となっている

NTT東日本は16日、報道機関向けに設備見学会を東京・千代田区の同社霞ヶ関ビルで開催した。同ビルでの停電時の対応としてまず蓄電池や非常用発電機、さらに非常用電源車を用意し備えている。

同ビルではインターネットや電話の中継・交換といった重要業務が行われている。万が一、系統電力が停電した場合は、3時間設備を動かせる容量のある蓄電池から電気を供給する。それでも間に合わない場合、建物内と屋上にあるディーゼル発電機を稼働する。蓄電池も発電機も作動しない際には、非常用電源車を稼働させる。最大のものは出力2000kVAのガスタービンで発電するタイプ。一般家庭の約500軒分の電気を賄える。複数の電源車が同ビルにはあるが、この車はほぼこのビルを離れないで備えているという。

同社では建物内の中継・交換設備や地下にケーブルを通している「とう道」も公開。建物、とう道とも震度7への耐震性を有しているほか、ケーブルは難燃素材でカバー。さらに地下火災を防止するために火を使わない施工を行っているといった安全対策について説明した。

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リスク対策.com:斯波 祐介