2018/05/08
防災・危機管理ニュース
鹿児島県と宮崎県の県境に位置する霧島山における火山活動を受けて経済産業省は4月24日、営業活動に影響を受けている宮崎・鹿児島両県の全6市町の中小企業を対象に「セーフティネット保証4号」を発動し、資金繰り支援措置を行うことを決めた。火口周辺で観光業を営む事業者を中心に、中小事業者でも火山活動による営業停止による売上減少が続いており、鎮静化までの期間が長引けば幅広い範囲に影響が広がる可能性がある。
セーフティネット保証制度は、外部環境の変動により経営持続に支障をきたしている中小企業者向けに資金調達の円滑化をはかるための国の制度。このうち4号では、指定を受けた地域を対象に、突発的災害の発生により売上が減少している中小企業者に対して信用保証協会など金融機関を通じて、一般保証と別枠で無担保で8000万円、最大2億8000万円まで貸し付け可能とする。今回対象となる地域は、宮崎県都城市、小林市、えびの市、三股町、高原町の5市町と、鹿児島県霧島市の1市。また事業者は、火山活動の影響によって直近1カ月の売上高が前年同月比で20%以上減少しており、さらにその後も2カ月以上前年同月比で20%以上の売上減が見込まれる事業者であることが条件。
融資申請受付期間は7月31日までとするが、今後の火山活動の動向と中小企業への影響を見ながら融資期間の継続するかを3カ月ごとに判断する。
4月24日から宮崎・鹿児島両県の政策金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会などに特別の相談窓口を設置。被災した中小企業者に相談を受け付けている。
■ニュースリリースはこちら
http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180424005/20180424005.html
(了)
リスク対策.com:峰田 慎二
- keyword
- 霧島山
- 火山
- セーフティネット保証4号
- 硫黄山
- 中小企業
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月23日配信アーカイブ】
【4月23日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:南海トラフ地震臨時情報を想定した訓練手法
2024/04/23
-
-
-
2023年防災・BCP・リスクマネジメント事例集【永久保存版】
リスク対策.comは、PDF媒体「月刊BCPリーダーズ」2023年1月号~12月号に掲載した企業事例記事を抜粋し、テーマ別にまとめました。合計16社の取り組みを読むことができます。さまざまな業種・規模の企業事例は、防災・BCP、リスクマネジメントの実践イメージをつかむうえで有効。自社の学びや振り返り、改善にお役立てください。
2024/04/22
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月16日配信アーカイブ】
【4月16日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:熊本地震におけるBCP
2024/04/16
-
調達先の分散化で製造停止を回避
2018年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町。オフィス家具を製造するホリグチは真備町内でも高台に立地するため、工場と事務所は無事だった。しかし通信と物流がストップ。事業を続けるため工夫を重ねた。その後、被災経験から保険を見直し、調達先も分散化。おかげで2023年5月には調達先で事故が起き仕入れがストップするも、代替先からの仕入れで解決した。
2024/04/16
-
工場が吹き飛ぶ爆発被害からの再起動
2018年の西日本豪雨で隣接するアルミ工場が爆発し、施設の一部が吹き飛ぶなど壊滅的な被害を受けた川上鉄工所。新たな設備の調達に苦労するも、8カ月後に工場の再稼働を果たす。その後、BCPの策定に取り組んだ。事業継続で最大の障害は金属の加温設備。浸水したら工場はストップする。同社は対策に動き出している。
2024/04/15
-
動きやすい対策本部のディテールを随所に
1971年にから、、50年以上にわたり首都圏の流通を支えてきた東京流通センター。物流の要としての機能だけではなく、オフィスビルやイベントホールも備える。2017年、2023年には免震装置を導入した最新の物流ビルを竣工。同社は防災対策だけではなく、BCMにも力を入れている。
2024/04/12
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方