【アンカラ時事】28日投開票のトルコ大統領選挙の決選投票で、20年以上にわたって政権を維持する現職のレジェプ・タイップ・エルドアン大統領(69)が勝利を果たした。高等選挙委員会は28日夜(日本時間29日未明)、暫定的な開票結果でエルドアン氏の当選が決まったと発表した。
 エルドアン氏は28日夜から29日未明にかけ、首都アンカラにある広大な大統領府の敷地を市民に開放して大規模な勝利集会を開催。「国をさらに5年間統治する責任を与えられた」と宣言し、「国民全員が勝者だ」と強調した。
 エルドアン氏は「われわれは共に歩んできた。感謝の気持ちを伝えたい。皆で結束しよう」とも語り掛け、聴衆から喝采を浴びた。
 野党統一候補のケマル・クルチダルオール氏(74)は「トルコに真の民主主義がもたらされるまで闘いの先駆者であり続ける」と表明した。敗北を認めた形だ。
 アナトリア通信によると、開票率99.9%の段階での得票率はエルドアン氏が52.2%で、クルチダルオール氏は47.8%。エルドアン政権への賛否はほぼ二分された。投票率は85%超だった。 
〔写真説明〕28日、アンカラで記者会見するトルコ大統領選野党統一候補のクルチダルオール氏(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)