気象庁は5日、伊豆諸島・鳥島近海で午前10時59分ごろに発生した地震を受け、同諸島に津波注意報を出した。八丈島では午後0時17分に30センチの津波を観測。同1時15分に注意報は解除された。総務省消防庁によると、被害の報告は入っていないという。
 気象庁は、津波の高さを最大1メートルと予想。千葉、静岡、和歌山、高知などの各県や小笠原諸島、種子島・屋久島地方でも若干の海面変動が起きる可能性があるとしていた。
 同庁によると、鳥島近海の地震の規模はマグニチュード(M)6.6で、震源の深さは約10キロ。震源が陸地から遠いため、体に感じる震度1以上の揺れを観測した地点はなかった。
 鳥島近海では3日にM6.4、4日にもM6.2の地震が発生していた。気象庁の下山利浩地震情報企画官は記者会見し、「地震活動は当面継続すると考えられる。震源が離れていて揺れを感じにくいので、情報を受け取れるように注意してほしい」と呼び掛けた。 
〔写真説明〕伊豆諸島への津波注意報発出を受け、記者会見する気象庁の下山利浩地震情報企画官=5日午後、同庁

(ニュース提供元:時事通信社)