【ワシントン時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は8日、パレスチナのイスラム組織ハマスの幹部らの話として、イランがハマスによるイスラエル攻撃計画の立案を支援していたと報じた。レバノンの首都ベイルートで2日に開かれた会合では、攻撃実施を承認したという。
 イスラエル国内の政治的混乱の隙を突くとともに、米国が仲介するイスラエルとサウジアラビアの関係正常化を妨害するのが狙いだったとされる。ただ、イスラエル側はイランの関与が明らかになれば、体制指導者らを攻撃すると表明しており、大規模な地域紛争に発展する恐れもある。
 同幹部らによると、イランの精鋭「革命防衛隊」で対外工作を担うコッズ部隊の幹部は8月以降、ハマスやレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラなどイランが支援する四つの武装勢力の代表らとレバノンで会合。少なくとも2週間に1度のペースで会い、陸海空からイスラエルに侵入する計画の詳細を詰めていた。イランのアブドラヒアン外相も2回は会合に出席していた。
 同紙は、ヒズボラ幹部や欧州当局の関係者、シリア政府顧問からも同様の情報を得たとしている。 

(ニュース提供元:時事通信社)