和歌山県白浜町で、南海トラフ地震の発生と津波が起きた場合に備え、JR西日本と地域住民らによる列車を使った避難訓練が行われた。
 訓練は、マグニチュード9.1の地震が発生し、紀勢線紀伊日置~椿駅間で走行中の列車が緊急停止したケースを想定して実施。町内の小中学生や住民約100人が参加した。筋書きを事前に参加者に伝えない「ブラインド訓練」の形式を取った。
 参加者は列車の乗務員の指示に従い、列車のドアからはしごなどを使って急いで降りた。「津波が来るぞ、速く逃げろ」と乗務員が叫ぶと、それぞれが高台にある避難場所の小学校まで走った。
 避難訓練に参加した小学4年の野田侑君(10)は「学校でも普段、避難訓練をしている。避難場所までは遠かったけど全力で走った」と話した。 

(ニュース提供元:時事通信社)