【イスタンブール時事】昨年2月にトルコ南部を震源に発生した大地震から1年を迎えた6日、被災したトルコ各地で犠牲者を追悼する集会が開かれた。一方、家を失った被災者の間には支援の遅れなど政府の対応に不満も出ており、警官隊と小競り合いとなる騒ぎも起きた。
 地震発生時刻の午前4時17分に合わせ、震源に近い南部カフラマンマラシュなどでは集まった遺族や被災者らが祈りをささげた。未明の暗闇の中、ろうそくやスマートフォンで照らしながら、声を合わせて「私の声が聞こえるか」と死者や不明者に思いをはせた。
 被害が甚大な南部アンタキヤでは「忘れない、許さない」などと書かれた幕を持った人々が行進。制止を試みる警官隊と衝突する一幕もあった。6日未明に被災地を視察中、やじを飛ばされたコジャ保健相はX(旧ツイッター)で「抗議は理解できるが、追悼する今は適切な時ではない」と苦言を呈した。 

(ニュース提供元:時事通信社)