【カイロ、ワシントン時事】イスラエルのメディアは15日、軍の情報機関アマンが、パレスチナ自治区ガザで戦闘を続けるイスラム組織ハマスに関し、ガザで軍事機構を解体しても、「テロ組織やゲリラ集団」として存続すると警告したと報じた。アマンが12日に政界関係者に提出した報告書の内容として伝えた。
 報告書は、ガザでハマスが支持されていると指摘。具体的な戦後処理が描けておらず、ガザは戦闘終結後「深刻な危機」に陥ると警鐘を鳴らした。「ハマス壊滅」を掲げるイスラエルのネタニヤフ首相は「完全勝利」へ強硬姿勢を貫いているが、実現可能性を問われる可能性がある。
 一方、米政府は15日、バイデン米大統領とネタニヤフ氏が電話会談したと発表した。バイデン氏は避難民保護の計画なしにガザ南部ラファに侵攻するべきではないと再び強調。ガザの人道状況やハマスに拉致された人質の解放交渉などについても議論した。ガザでの戦闘休止を巡る関係国の協議は13日、進展がないまま終了している。 
〔写真説明〕パレスチナのイスラム組織ハマス戦闘員ら=2023年11月、パレスチナ自治区ガザ南部ラファ(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)