【燕郊(中国河北省)時事】中国・北京に隣接する河北省の雑居ビルで13日午前8時(日本時間午前9時)前、大きな爆発が起きた。ガス爆発とみられ、中国メディアによると2人が死亡、26人が負傷しビルは倒壊した。近隣住民は「地震のような衝撃」とともに複数の爆発音がしたと話しており、当局が詳しい原因究明を急いでいる。
 現場のある河北省三河市燕郊は、北京のベッドタウンとして知られる。爆発は出勤時間帯に発生し、多くの通行人らが巻き込まれたとみられる。地元メディアによると爆発があったビルは4階建てで、1階には飲食店が入居していた。
 直後に現場に居合わせた高齢男性は「道路には壊れた自動車があふれ、顔が血だらけのけが人もいた」と振り返り、30代の女性は「恐怖で泣きだす人や、車を乗り捨てて逃げる人を見た」と話した。
 現場から100メートル以上離れた集合住宅では、爆発の衝撃で一部の窓ガラスが割れたという。付近では広範囲に立ち入りが規制され、警察が写真撮影などを厳しく制限。爆発の数時間後も、破損した車両を運び出す様子が見られた。
 中国では、首都の警戒が極度に高まる全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が11日に閉幕したばかり。中国では近年、ガス漏れなどによる爆発事故が後を絶たず、当局が再発防止に取り組んでいる。 
〔写真説明〕13日、爆発現場付近で外壁が損傷した建物=中国・河北省三河市

(ニュース提供元:時事通信社)