2018/01/19
防災・危機管理ニュース
東京都は18日、文京区にある都立駒込病院で新型インフルエンザ患者の移送・受け入れ訓練を実施した。日本で未知の新型インフルエンザを発症した帰国者を駒込病院に移送し、処置を行う設定で行った。
患者は荒川区在住の30歳の男性の設定。5日間新型インフルエンザの発生国に滞在し、2日前に帰国。4日前に現地の有症状者と接触があったという。発症し、留め置かれている新型インフルエンザ専門外来から、都内に4つある第一種感染症指定医療機関のひとつである駒込病院に民間の救急搬送車を使い移送し、診察するというシナリオで訓練した。
患者は荒川区保健所に備えられた、外気と遮るソフトアイソレータ―に包まれ寝た状態で移送。搬送車を警視庁のパトカーが先導し駒込病院に入った。防護服を着た病院関係者が病室のベッドに移し、診察や検査を実施。処置後は病院関係者が防護服など身に着けていた物の廃棄や消毒も行った。
駒込病院は文京区など8区で構成されるブロック協議会において、相談などインフルエンザに関する業務を担当している。同院によると今回の訓練は国内初の患者が出た段階での初動対応として行ったという。新型インフルエンザ以外のほかの新興感染症についても同様の対応がとられる。またインフルエンザは変異で未知のタイプが発生しやすく、今後も警戒を強める必要があるとした。
■関連記事「東京2例目の鳥インフル、大田区で発見」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/4571
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月23日配信アーカイブ】
【4月23日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:南海トラフ地震臨時情報を想定した訓練手法
2024/04/23
-
-
-
2023年防災・BCP・リスクマネジメント事例集【永久保存版】
リスク対策.comは、PDF媒体「月刊BCPリーダーズ」2023年1月号~12月号に掲載した企業事例記事を抜粋し、テーマ別にまとめました。合計16社の取り組みを読むことができます。さまざまな業種・規模の企業事例は、防災・BCP、リスクマネジメントの実践イメージをつかむうえで有効。自社の学びや振り返り、改善にお役立てください。
2024/04/22
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月16日配信アーカイブ】
【4月16日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:熊本地震におけるBCP
2024/04/16
-
調達先の分散化で製造停止を回避
2018年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町。オフィス家具を製造するホリグチは真備町内でも高台に立地するため、工場と事務所は無事だった。しかし通信と物流がストップ。事業を続けるため工夫を重ねた。その後、被災経験から保険を見直し、調達先も分散化。おかげで2023年5月には調達先で事故が起き仕入れがストップするも、代替先からの仕入れで解決した。
2024/04/16
-
工場が吹き飛ぶ爆発被害からの再起動
2018年の西日本豪雨で隣接するアルミ工場が爆発し、施設の一部が吹き飛ぶなど壊滅的な被害を受けた川上鉄工所。新たな設備の調達に苦労するも、8カ月後に工場の再稼働を果たす。その後、BCPの策定に取り組んだ。事業継続で最大の障害は金属の加温設備。浸水したら工場はストップする。同社は対策に動き出している。
2024/04/15
-
動きやすい対策本部のディテールを随所に
1971年にから、、50年以上にわたり首都圏の流通を支えてきた東京流通センター。物流の要としての機能だけではなく、オフィスビルやイベントホールも備える。2017年、2023年には免震装置を導入した最新の物流ビルを竣工。同社は防災対策だけではなく、BCMにも力を入れている。
2024/04/12
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方